ラズパイ搭載で4G LTE対応の防塵防水IoTゲートウェイを発売:組み込み開発ニュース
メカトラックスは、小型ボードコンピュータ「Raspberry Pi(ラズパイ)」を搭載する防塵防水IoTゲートウェイ「Pi-protect」を発売した。ラズパイ用4G LTE通信モジュールや電源管理および死活監視モジュールなどを防塵防水ケースに格納し、バックアップキャパシターを内蔵している。
メカトラックスは2021年10月21日、小型ボードコンピュータ「Raspberry Pi(以下、ラズパイ)」や通信モジュールを防塵防水ケースに格納したIoT(モノのインターネット)ゲートウェイ「Pi-protect(パイプロテクト)」を発売した。価格は9万円(税別)。
Pi-protectは、4G(LTE)回線を備えており、ラズパイとして「Raspberry Pi 3B」を採用した。「Raspberry Pi OS」で動作するため、ソフトウェアの移植や追加開発、機能拡張が容易だ。
同社のラズパイ用4G(LTE)通信モジュール「4GPi」、同電源管理および死活監視モジュール「slee-Pi3」なども搭載する。4GPiは、携帯電話ネットワーク経由で高速かつ安定したインターネット接続を提供する。slee-Pi3は、ボタン電池バックアップのRTCを搭載し、ラズパイの安定稼働や間欠動作、死活監視が可能だ。電源はDC6〜24Vに対応する。
さらに、ノイズフィルターを含む大容量電源やslee-Pi3と連動するバックアップキャパシターも搭載し、意図せずに電源がオフになった場合は1分間ほど電源を供給して安全にシャットダウンし、ラズパイの動作に必要なSDカードを保護する。電源復旧時もslee-Pi3と連動して、ラズパイ本体を自動で起動できる。
筐体にFiBox製の防水ポリカーボネート(PC)ケースを採用し、防水電源コネクターやケーブルグランドと合わせて優れた耐候性と防水防塵機能を提供する。筐体サイズは拡張基板やケーブルの取り回しに配慮した、大きめの180×180×102mmとなっている。本体の蓋には、内部の視認性が高い透明蓋のほか、内部が見えない不透明蓋、高さ75mmの低背蓋も用意している。
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