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もろみの温度を遠隔監視できる、酒造向けIoTシステムを開発:製造業IoT
ラトックシステムは、酒造現場向けIoTシステム「もろみ日誌」クラウド版とNYK西日本製のクーリングタンクを連携させ、品温を遠隔監視できるシステムを開発した。もろみの品温を自動調節しながら、遠隔監視もできる。
ラトックシステムは2021年9月24日、酒造現場向けIoT(モノのインターネット)システム「もろみ日誌」クラウド版とNYK西日本製のクーリングタンクを連携させ、品温(製品温度)を遠隔監視できるシステムを開発したと発表した。もろみの品温を自動調節しながら、遠隔監視もできる。
NYK西日本の樹脂ライニングタンク型クーリングタンクは、冷却効率の良さに特徴があり、繊細な温度制御を実現する。今回、ラトックシステムはNYK西日本と協業することにより、そのクーリングタンクとラトックシステムの酒造向けIoTシステムを連携させた。
もろみ日誌対応のクーリングタンクでは、タンクの品温センサーで計測したデータを、ゲートウェイを経由してクラウドに送信する。品温データは、スマートフォンアプリ「もろみ日誌クラウド」から確認できる。あらかじめ設定した温度範囲を超えるとスマートフォンに異常を通知するほか、PCを使った蓄積データの事績管理も行える。
制御盤に変換ユニットを組み込むことで、既設の樹脂ライニングタンク型クーリングタンクでもIoT化が可能になる。さらに今後、温度の確認に加え、温調器の設定温度も遠隔から変更可能にする予定だ。
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