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24GHzパルス方式周辺監視レーダーがフォークリフトの後方衝突検知に採用:組み込み採用事例
古河ASの周辺監視レーダー「MMR1C」が、コマツの新型電動式フォークリフトの後方衝突検知警報システムに採用された。後退走行における人や荷物、作業車両との衝突、挟まれ、巻き込まれなどを防止する。
古河ASは2021年9月17日、同社の周辺監視レーダー「MMR1C」が、コマツの新型電動式フォークリフト「FE25-2」「FE30-2」の衝突検知警報システムの検知センサーに採用されたと発表した。フォークリフトの後方に設置することで、後退走行における人や荷物、作業車両との衝突、挟まれ、巻き込まれなどを防止する。
MMR1Cは、24GHz帯の準ミリ波を利用して電波パルスを送り、反射したパルス波を分析して対象の相対速度と位置を検知する。76GHz帯のミリ波に比べて波長が約3倍長いため、水滴や汚れなどセンサー付着物の影響を受けにくく、夜間や雨天時の屋外、ホコリの多い現場でも安定して動作する。また、パルスドップラー方式を採用しており、ターゲットの分離性能が高い。
また、過検知を避けるために、フォークリフト特有の検知対象物や走行特性に適した検出処理を実施。警報範囲は注意喚起範囲と警告範囲の2段階設定が可能で、真っすぐ下がる、ターンしながら下がるなど、フォークリフトの進行方向の変更や走行速度に応じて、検知エリアと対象物を選定して検出できる。
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