業種別のデータ様式に合わせ商品情報を商品マスターから自動作成するサービス:製造ITニュース
大日本印刷は2021年9月27日、メーカーの商品情報を管理して、卸や小売り、流通など業種別のデータフォーマットに自動変換して提出できる「DNP商品情報変換配信サービス LaConnect」を提供開始したと発表した。
大日本印刷(以下、DNP)は2021年9月27日、メーカーの商品情報を管理して、卸や小売り、流通など業種別のデータフォーマットに自動変換して提出できる「DNP商品情報変換配信サービス LaConnect(以下、LaConnect)」を提供開始したと発表した。各企業への商品情報の提供業務を省力化して、商品情報の提供スピードを向上させる。
LaConnectは事前に登録した商品情報のマスターデータを、卸や小売り、流通など業種ごとのデータフォーマットに合わせて自動的に変換、出力するサービスである。まず、卸、小売り、流通業者が求めるデータフォーマットの提出形式をLaConnectにアップロードする。すると、メーカーが入力すべきデータ項目が登録されて、それらに対応し得るデータ候補が商品マスターのデータから自動的に選定される。そして自動的にデータを流し込み、入稿可能な形式で出力する。
従来はメーカーが各社のフォーマットに合わせて提供データを作成する必要があったが、この作業負荷を軽減する。DNPが実施した実証実験では、同サービスを活用することで商品情報の登録時間を約50%削減できたという。DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が各社で進む中、従業員の業務負荷を軽減してコア業務に集中させる働き方改革の取り組みに貢献できる可能性がある。
また、商品マスター上で複数部門にまたがって管理している商品のテキストや関連画像などを一元的に管理できる点も特徴の1つだという。これによってデータの散在や、最新情報と旧情報の混同を防止する効果が期待できる。正確な商品情報を卸や小売り、流通業者に素早く提供することが可能になる。
DNPでは2023年度までに、LaConnectとその関連サービスも含めて10億円の売上達成を目指す。
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