工場のIoT化に向け、総合セラミックスメーカーがデータ基盤とBIを導入:製造IT導入事例
ウイングアーク1stのデータ基盤ソリューション「Dr.Sum」とBIダッシュボード「MotionBoard」を、日本特殊陶業が導入した。問題発生時に現場で各種データを見られるため、原因の特定や改善を図ることができる。
ウイングアーク1stは2021年8月19日、同社のデータ基盤ソリューション「Dr.Sum」とBIダッシュボード「MotionBoard」を、日本特殊陶業が導入したと発表した。
総合セラミックスメーカーの日本特殊陶業では、スマートファクトリーの実現に向けて、工場のIoT(モノのインターネット)化を進めている。IoT機器の導入などによって、生産設備からのデータ取得が可能になったが、その収集や加工などに時間を要しており、十分なデータ活用と分析ができていなかった。
こうした課題を解決するため、日本特殊陶業ではBIツールの活用を検討開始した。同社では普段の業務にExcelを使用している。このため使い慣れたExcelのインタフェースでデータを分析可能で、かつリアルタイムにデータを可視化できるという点で、Dr.SumとMotionBoardを採用したという。
導入に際し、各設備からの取得データの規格をあらかじめ統一した後、同年3月に稼働を開始した。生産現場では、工場モニターにMotionBoardのダッシュボードが表示される。また、Dr.Sumの集計レポーティングツール「Dr.Sum Datalizer」を使って詳細を分析するなどの活用も進んでいる。
問題発生時に現場で各種データを見られるため、原因の特定や改善がしやすくなったという。その結果、生産設備の稼働効率が改善できた。
日本特殊陶業では今後、他部署や海外拠点への導入、品質系や機器保全系のデータ活用も検討していく。
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