プラズマによる排ガス処理からオゾン除菌装置を開発、ダイハツと日本特殊陶業:医療機器ニュース
ダイハツ工業は2021年8月30日、オゾンを利用した除菌装置「MIRACLE BUSTER」を開発し、福岡県久留米市の施設に導入したと発表した。日本特殊陶業と共同開発した。ダイハツは2021年3月にも紫外線による除菌装置を発表、全国の販売店に無償貸与している。
ダイハツ工業は2021年8月30日、オゾンを利用した除菌装置「MIRACLE BUSTER」を開発し、福岡県久留米市の施設に導入したと発表した。日本特殊陶業と共同開発した。ダイハツは2021年3月にも紫外線による除菌装置を発表、全国の販売店に無償貸与している。
→特設サイト「新型コロナウイルス 製造業が直面する未曾有の試練」
プラズマを用いて排気ガスに含まれる粒子状物質(PM)を処理する技術の開発から派生して、除菌装置を製品化した。プラズマを使用する際に副生成物として生じるオゾンを活用する。無人環境での除菌を前提としている。除菌後は装置に搭載したオゾン分解触媒によって、自動で安全な濃度までオゾン濃度を低減する。1台当たりのオゾン発生量は1時間に12g。無人の空間で使用する。
北里環境科学センターで試験を行ったところ、室内を想定した25m3の試験空間の浮遊ウイルス数は5分後に99.4%減、1m3の試験空間でのガーゼに付着したウイルス数は99.3%減となることが確認された。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する試験は行われていない。
コロナ禍では、マグナ・インターナショナルもオゾン除菌装置を開発した他、ボッシュ(Robert Bosch)が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の高速検査機を製品化するなど、大手サプライヤーが自動車技術とは異なる新たなジャンルに挑戦した。また、マスクやフェイスシールドなど衛生用品の生産や、COVID-19感染者の搬送用車両の開発にも自動車メーカーをはじめとする各社が取り組んだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ≫特設サイト「新型コロナウイルス 製造業が直面する未曾有の試練」
- マグナがオゾン除菌装置、新型コロナへの効果を立証する協力企業を募集中
マグナ・インターナショナルがオゾンを使用した除菌装置「PURO」の開発を進めている。大きめのクーラーボックスのようなサイズと形状で、洗えない服や靴、カバン、子どものおもちゃなどを中に入れて除菌、消臭する製品だ。 - ボッシュが新型コロナの高速検査機、インフル含む呼吸器疾患も同時診断
Robert Bosch(ボッシュ)は2020年3月26日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けの高速検査機を発表した。 - トヨタも後部座席を陰圧にする車両を提供、ドライバーの感染防止で
トヨタ自動車は2020年4月21日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の軽症患者を搬送する車両を千葉県に提供したと発表した。「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」をベースに、トヨタ自動車東日本 東富士総合センターでドライバーの感染防止のための開発と架装を行った。東京都内の病院などにも同様の車両を5台提供した。 - ホンダが新型コロナ軽症者の搬送車両を開発、陰圧状態の後部座席で飛沫感染防ぐ
ホンダは2020年4月14日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染防止に向けた支援活動を発表した。 - マツダもCOVID-19患者搬送車両を開発、医療機関の要望踏まえて
マツダは2020年6月5日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の軽症患者向けの搬送車両を広島県に提供したと発表した。 - トヨタが医療機器生産をTPSで支援、グループ挙げたマスクの自給自足も
トヨタ自動車は2020年4月7日、医療現場や医療用品への支援について発表した。政府から日本自動車工業会を通じた要請に基づき、医療機器メーカーの生産性向上に協力する他、サプライチェーンを通じて医療用マスクや防護服、体温計など衛生用品の調達支援に取り組む。 - 日産が新型コロナ対策支援に名乗り、3Dプリンタでフェイスシールド製造
日産自動車は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の支援の一環として、3Dプリンタを用いて医療用フェイスシールドを製造し、日本の医療現場に提供すると発表した。 - カーシェア車両や代車の在庫を医療従事者に提供、Groupe PSAが欧州各地で
フランスの自動車メーカーのGroupe PSAは2020年4月2日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に対応した、医療現場や医療用品の生産の支援に関する取り組みを発表した。