福井村田製作所の武生事業所が操業停止、新型コロナの集団感染が89人に拡大:工場ニュース
村田製作所は、100%子会社の福井村田製作所の主力拠点である武生事業所(福井県越前市)について、同事業所内で発生している新型コロナウイルス感染症の集団感染を防止するため操業を一時停止すると発表した。操業停止期間は同月25〜31日の1週間。
村田製作所は2021年8月25日、100%子会社の福井村田製作所の主力拠点である武生事業所(福井県越前市)について、同事業所内で発生している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の集団感染を防止するため操業を一時停止すると発表した。操業停止期間は同月25〜31日の1週間。
武生事業所では、2021年8月3日にCOVID-19の感染者が確認されており、その後同月6日には協力会社の従業員13人と従業員3人の感染が判明。感染拡大防止のため、感染が確認された従業員が勤務するエリアの製造工程の一部について稼働を停止し、利用していた施設の消毒を実施するなどの対応を行った。
しかし、その後事業所内での集団感染が確認され、8月24日には同月3〜23日までの累計の感染者数が協力会社従業員70人と従業員13人の合計83人に拡大したことを発表している。この時点では、福井村田製作所の従業員と、協力会社の従業員を含めた、約2700人を対象とした自主的なPCR検査を実施することを決めたものの、停止していた感染者勤務エリアの一部の製造工程を再稼働させ、操業を再開していた。
この発表翌日の8月25日、8月3〜24日の約3週間で協力会社従業員77人、従業員21人の合計89人まで感染が拡大したことを受けて、操業再開から一転、「従業員の健康・安全面への配慮、さらなる感染拡大防止」(ニュースリリースより)を目的に、8月末までの操業停止を決めた。さらに、PCR検査の範囲も拡大し、武生事業所の協力会社の従業員含む全従業員を対象に実施するとしている。
武生事業所は、村田製作所の積層セラミックコンデンサーやノイズ対策製品などセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産拠点となっている。Webサイトに掲載されている従業員数は4049人。
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