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光通信用の次世代大容量集積デバイスを共同開発へ:組み込み開発ニュース
古河電気工業と富士通オプティカルコンポーネンツは、光通信用の次世代大容量集積デバイスの製品開発で連携する。また、アジア地域において、両社の製品を組み合わせたトランシーバーソリューションを提供する。
古河電気工業(古河電工)と富士通オプティカルコンポーネンツ(FOC)は2021年7月30日、光通信用の次世代大容量集積デバイスの開発において連携すると発表した。
古河電工の化合物光半導体技術と、FOCのLN、シリコンフォトニクス技術を組み合わせることで、高機能かつ小型の次世代大容量光通信用集積デバイスを開発する。800Gbps超のトランシーバー市場での展開を目指す。
また、アジア地域において、古河電工の波長可変光源、光増幅器と、FOCのLN変調器やICR、光集積デバイスを組み合わせたトランシーバーソリューションを連携して提供、販売する。
近年、5G通信の本格化やクラウドサービスの拡大などに伴って通信トラフィックが増大しており、データセンター間のトランシーバーの速度も400Gbps、800Gbpsと進化している。さらに、光デバイスの高機能化、小型集積化に対する需要も高まっている。両社は今回の連携により、これらの需要に応える製品を共同開発する。
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