多品種生産の自動化に対応、工具4000本の搬入と搬出ができる自動化システム:FAニュース
DMG森精機は、4000本大容量工具マガジンによる工具の搬入、搬出自動化システム「CTS」を開発した。ロボットが自動でマガジンや工作機械に工具を搬送し、これまで対応が難しかった多品種生産の自動化を可能にする。
DMG森精機は2021年7月21日、4000本大容量工具マガジンによる工具の搬入、搬出自動化システム「CTS(Central Tool Storage)」を開発したと発表した。
CTSは、4000本の工具を収納できるラック型工具マガジン、搬送ロボット、CTS操作盤、TSS(Tool Setup Station)で構成される工具の搬入、搬出自動化システム。使用する工具をTSSに搬入すると、ロボットが自動でマガジンや工作機械に工具を搬送する。多種多様な機械や工具を使うため、従来は対応が難しかった多品種生産の自動化を可能にする。
モジュール方式の工具マガジンには、1モジュールあたり最大400本の工具を収納する。そのためTSSは、一度に60本の工具を搬入、搬出できる。工具マガジンの数やシステム構成などのレイアウト設計は導入時に柔軟に対応し、導入後も拡張やレイアウト変更が可能だ。また、工作機械の上部に設置するガントリ構造を採用しており、省スペース化にも貢献する。
CTS操作盤は工具情報を一元管理し、加工に合わせたジャストインタイムの工具の搬送を可能にする。稼働率やリードタイムを向上させる柔軟な工作機械の選択や、工具共用によるコストの低減、工作機械のメンテナンス時は他の工作機械に切り替えて生産を継続できるなど、効率的な生産を支援する。
他にも、豊富な対応ツールシャンク(HSK、BT、CAT、DIN、CAPTO、KM)、モニタリングやクイックセットアップ対応のビジョンセンサー、工具搬送ロボットに標準装備した切りくず除去用エアブロー装置など、高機能で信頼性が高いシステムでニーズの高まる多品種生産の自動化を支援する。
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