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物流倉庫の書類作成業務をデジタル化するシステム、実証実験を開始:製造ITニュース
東京エレクトロン デバイスは、物流倉庫での作業をデジタル化するシステム「HAKO-FLO」の実証実験を開始した。入荷時や出庫時の計測、検品、在庫管理、棚卸し、帳票ラベルなどの書類作成の業務を専用ソフトウェアで管理できる。
東京エレクトロン デバイスは2021年7月7日、物流倉庫での管理作業をデジタル化するシステム「HAKO-FLO(ハコフロ)」の実証実験を開始した。
HAKO-FLOは、TOKYO ELECTRON DEVICE AMERICAが開発したシステムで、物流倉庫の自動化および効率化をサポートする。入荷時や出庫時の計測、検品、在庫管理、棚卸し、帳票ラベルなどの書類作成業務を専用ソフトウェアで管理できる。
具体的には、箱の情報をRFID機器で計測し、センサー内蔵のタブレットで荷物の大きさを自動計測する。在庫数や荷物の位置スペースをAI(人工知能)で自動検出して、在庫棚の空き状況を作業者に通知するため、スペースの有効活用が可能だ。
また、ピッキングリストとの自動照合により、荷物の取り違えを防止する。将来的には、入庫から出庫までの荷物の状態や位置を自動追跡する機能や、荷物の情報を集約して可視化する機能も搭載する予定という。
既存のシステムと連携することで、一部の機能のみを利用することもできる。東京エレクトロン デバイスは今後、日本国内の物流倉庫システムの課題を解決する新たなサービス機能を追加し、省人化やコスト低減を支援するとしている。
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