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ヤマハ発動機、中国蘇州本社の移転や人員増強を実施、ロボティクス事業拡大:FAニュース
ヤマハ発動機は、YIMS蘇州本社の移転や人員の増強などによって販売、サービス体制を強化する。オフィスやショールーム、トレーニング用の施設など充実した設備と環境を整え、ロボティクス事業の拡大を目指す。
ヤマハ発動機は2021年6月24日、中国のYamaha Motor IM(Suzhou)本社(YIMS蘇州本社)の移転や人員の増強などにより販売、サービス体制を強化し、ロボティクス事業の拡大を図ると発表した。同社は、長期ビジョンの1つ「ART for Human Possibilities, Advancing Robotics」の一環として、拠点強化を進めている。
2013年に設立したYIMS蘇州本社は、中国国内向けに表面実装機(サーフェスマウンター)や産業用ロボットの販売、サービスを手掛けている。この本社を蘇州工業園区内の新社屋に移転するとともに人員を増強し、同事務所内には製品を展示するショールームを設置する。
中国では、2020年から深圳に新オフィスとショールームを稼働している。これと合わせ、より充実した設備と環境を整えることで、中国市場でのロボティクス事業のさらなる拡大を目指す。
新社屋の延床面積は4916m2で、迅速かつ的確なプロモーションに対応するオフィスやショールーム、セミナー、トレーニング用の施設を備える。さまざまな教育活動を通じた現地特約店のサービスおよび営業スキルの強化や、ヤマハロボティクスホールディングス(YRH)の現地事務所との集約により、YRHの主力である半導体関連ビジネスとの相乗効果も期待している。
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