マルチメディア機器の安全規格試験、認証取得を代行する新サービス:製造マネジメントニュース
OKIエンジニアリングは2021年6月28日、マルチメディア機器の安全規格「IEC62368-1」の試験・認証取得を代行する「電気製品安全規格試験・認証取得サービス」を同年7月1日に開始すると発表した。
OKIエンジニアリングは2021年6月28日、マルチメディア機器の安全規格「IEC62368-1」の試験、認証取得を代行する「電気製品安全規格試験・認証取得サービス」を同年7月1日に開始すると発表した。標準価格は個別見積もり方式。
IEC62368-1はIT機器とAV機器の機能を両方持ち合わせるマルチメディア機器を対象にIEC(国際電気標準会議:International Electrotechnical Commission)が制定した安全規格である。従来、IT機器とAV機器には別々の安全規格が制定されていたが、スマートTVやBluetoothスピーカーなどマルチメディア機器が広く普及している現状に合わせて新しく導入された。
新サービスではOKIエンジニアリングがCB(Certification Body)試験所として、海外販売予定のマルチメディア機器について、IEC62368-1規格試験から認証機関への申請、証明書の取得までを代行する。証明書はIECに加盟する54カ国間で相互活用可能で、規格試験や証明書の取得を各国で個別に行う必要がなくなる。
OKIエンジニアリングは2020年4月に医療機器や計測、制御機器、IT機器などを対象とした「CB証明書申請サービス」を提供開始した。そして2021年6月に、「IEC62368-1」のCB試験所認定を新たに追加取得したため、今回のサービス開始が可能になった。同社は「本サービスの利用によって、IECに加盟する世界各国への製品輸出工程を大幅に効率化できる」(プレスリリース)とコメントしている。
OKIエンジニアリングは売上目標として年間5000万円を目指すとしている。
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