AGVをスマートフォン端末で遠隔操作、パーソルグループが2022年度中に発売:無人搬送車
パーソルプロフェッショナルアウトソーシングと同社傘下のパーソルR&Dは2021年6月10日、無人搬送車(AGV)の遠隔操作ソリューションを開発したと発表した。建設業界や物流業界向けに2022年度中の販売を計画する。
パーソルグループのパーソルプロフェッショナルアウトソーシングと同社傘下のパーソルR&Dは2021年6月10日、無人搬送車(AGV)の遠隔操作ソリューションを開発したと発表した。建設業界や物流業界向けに2022年度中の販売を計画する。
新たに開発したAGVの遠隔操作ソリューションは、スマートフォンやタブレット端末を用いて、遠隔地からAGVの動作状況の監視や操作を可能とするものだ。操作プログラム、拡張ユニットなどを含むAGV活用の総合ソリューションとして展開する。搭載した機能は導入する企業の課題解決や要望に合わせたカスタマイズも可能としている。
スマートフォンやタブレット端末による操作の他、拡張ユニットによりAGVとゲームコントローラーを接続した操作も可能となる。拡張ユニットはカメラを備えており、スマートフォンやタブレット端末などを通じて、AGV視点の映像をリアルタイムで見られる。これにより、AGV本体を目視できない状況でもAGV周囲のルートや障害物が確認できる。さらに、AGVの速度やバッテリー残量などの状態を操作端末で確認することも可能だ。
同ソリューションは、Doog社製協働運搬ロボット「サウザー」にて動作することを確認しているという。2021年度内に「リモートセンシング技術を用いた周辺環境の遠隔監視」「アバターを用いた遠隔コミュニケーション機能」を追加実装する。さらに、同ソリューションで遠隔監視や遠隔操作が可能なモビリティ、ロボットの種類を拡充していく計画だ。
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