転職者の平均年齢は32歳、男女ともに調査開始以来最も高い年齢に:キャリアニュース
転職サイト「doda」が「転職成功者の年齢調査」の結果を発表した。2020年に転職した人の平均年齢は32.0歳で、男女ともに調査開始以来最も高い年齢となった。2020年に転職者が増えた職種は「技術系」のIT、通信分野で、全ての年代で増加した。
転職サイト「doda(デューダ)」は2021年2月22日、「転職成功者の年齢調査」の結果を発表した。
同調査の対象者は、2008年〜2020年にdodaエージェントサービスを利用して転職したビジネスパーソン24万人。初めに「2020年に転職した人の平均年齢」を調べたところ、全体の平均は32.0歳だった。男女別に見ると、男性は32.9歳、女性は30.1歳となっている。男女ともに調査を開始した2008年以降で最も高い年齢となった。2019年の平均年齢と比べると、全体では31.7歳から0.3歳増、男性は32.5歳から0.4歳増、女性は29.8歳から0.3歳増と全てで上昇している。
次に、年齢層別の転職者の割合を2019年と2020年で比較した。その結果、「24歳以下」は2019年の10.3%から2020年は0.9ポイント減の9.4%、「25〜29歳」は39.4%から0.6ポイント減の38.8%とどちらも減少している。
一方、「30〜34歳」は23.2%から0.2ポイント増の23.4%、「40歳以上」は14.3%から1.2ポイント増の15.5%と、どちらも増加しており、2020年は年齢層別の転職者の割合が、29歳以下で減り、30歳以上で増えていることが分かった。これは、コロナ禍によって多くの業界で景気が後退し、即戦力となる経験豊富なミドル層の採用が増えたためと考えられる。
2019年と2020年の転職成功者を職種別に比較すると、「技術系(IT、通信)」で転職する人の割合が全ての年代で増加した。詳しく見ると、「24歳以下」が14.1%から2.7ポイント増の16.8%、「25〜29歳」が15.2%から4.0ポイント増の19.2%、「30〜34歳」が17.6%から2.4ポイント増の20.0%、「35〜39歳」が20.2%から4.1ポイント増の24.3%、「40歳以上」が20.9%から7.2ポイント増の28.1%と増加している。
年齢層ごとの転職を比較
次に、2019年と2020年の年齢層ごとの転職を調べた。「20代前半(18〜24歳)」は、「営業系」で転職した人が最も多かった。2020年は前年から0.6ポイント増の26.2%を占めている。続いて多かった「販売/サービス系」は前年から2.9ポイント減少し、21.2%となった。「技術系(IT、通信)」は前年と比べて増加幅が大きく、2.7ポイント増加し、16.8%だった。
「20代後半(25〜29歳)」は、20代前半と同じく「営業系」で転職した人が最も多かったが、前年から1.3ポイント減の25.3%となっている。続いて多かった「技術系(IT、通信)」は前年から大きく割合を伸ばし、4.0ポイント増の19.2%。他の技術系も「技術系(電気/機械)」が9.2%、「技術系(建築/土木)」が5.2%で割合が増加した。「営業系」「販売/サービス系」「事務・アシスタント系」は減少傾向が見られた。
「30代前半(30〜34歳)」は「技術系(IT、通信)」で転職した人が最も多く20.0%を占めた。「技術系(IT、通信)」は前年からの増加幅も最大で、2.4ポイント増加している。2019年に転職した人が一番多かった「営業系」は、2020年は2番目で1.9ポイント減少し、19.2%だった。他の年代と比較すると、「クリエイティブ系」と「企画・管理系」の割合が、20代よりも多かった。
「30代後半(35〜39歳)」は、30代前半と同様に「技術系(IT、通信)」で転職した人が24.3%で最も多かった。増加幅も他職種に比べ4.1ポイントと最大になっている。続いて多かった「企画・管理系」は15.5%。前年から最も割合を減らしたのは「技術系(電気/機械)」で、1.6ポイント減の10.9%となっている。
「40歳以上」も「技術系(IT、通信)」で転職した人が最も多く、28.1%を占めた。2019年から7.2ポイント増加し、この増加幅は年代別の比較で最大となっている。他に前年から割合を伸ばした職種は、0.3ポイント増加した「技術系(建築/土木)」のみだった。大幅に転職者が増加した「技術系(IT、通信)」と、「技術系(建築/土木)」以外の職種は割合を減らしている。他の年代と比較すると「技術系(IT、通信)」「企画・管理系」「技術系(建築/土木)」の割合が大きく、「営業系」「販売/サービス系」は小さい傾向が見られた。
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