工作機械で「つながる」を実現、オープン通信プロトコル対応デバイスを標準搭載へ:FAニュース
DMG森精機は、工作機械のネットワーク接続で使用されているさまざまなオープン通信プロトコルに対応する「IoTconnector」の工作機械への標準搭載を開始した。通信専用のPC機能を持ったデバイスとなる。
DMG森精機は2020年12月23日、通信専用のPC機能を持ったデバイス「IoTconnector」を開発し、同社の工作機械に標準搭載を開始した。工作機械のネットワーク接続で使用される、さまざまなオープン通信プロトコルに対応する。
IoTconnectorは、データ接続用ソフトウェアMDCを搭載し、MTConnectやOPC UA、MQTTなどオープンな通信プロトコルに対応。同社の工作機械と他社製品を含めたIoT(モノのインターネット)システムとのネットワーク接続が可能だ。これにより、工作機械本体のネットワーク性能およびセキュリティ機能が向上する。
オンラインサポート「NETservice4.0」により、同社の修理、復旧センターと接続し、遠隔で機械トラブルを解決できる。オプションの「SERVICEcamera」による動画でのサポートにも対応する。
オンラインアップデート「DEVICE MANAGEMENT」は、最新のセキュリティアップデートをオンラインで実施。新しいソフトウェアやアプリケーションをオンラインで提供する。
搭載対象制御装置は、CELOS搭載機「MAPPSV」「MAPPS IVS」「Siemens 840D SL Operate」「Heidenhain TNC 640」およびSiemens「840D SL Operate」「840D SL1」、Heidenhain「iTNC 530 HSCI」「iTNC 5302」「TNC 620」「TNC 640」、FANUC「30i B」「31i B」「31i B5」「0i TF」「32i」となる。
関連記事
- スマート工場は“分断”が課題、カギは「データ取得」を前提としたツールの充実
工場のスマート化への取り組みは2020年も広がりを見せているが、成果を生み出せているところはまだまだ少ない状況だ。その中で、先行企業と停滞企業の“分断”が進んでいる。新型コロナウイルス感染症(COVID−19)対応なども含めて2021年もスマート工場化への取り組みは加速する見込みだが、この“分断”を解消するような動きが広がる見込みだ。 - スマートファクトリー化がなぜこれほど難しいのか、その整理の第一歩
インダストリー4.0やスマートファクトリー化が注目されてから既に5年以上が経過しています。積極的な取り組みを進める製造業がさまざまな実績を残していっているのにかかわらず、取り組みの意欲がすっかり下がってしまった企業も多く存在し2極化が進んでいるように感じています。そこであらためてスマートファクトリーについての考え方を整理し、分かりやすく紹介する。 - 「OPC UA」とは何か
スマート工場化や産業用IoTなどの流れの中で大きな注目を集めるようになった通信規格が「OPC UA」です。「OPC UA」はなぜ、産業用IoTに最適な通信規格だとされているのでしょうか。本連載では「OPC UA」の最新技術動向についてお伝えする。第1回である今回は、あらためて「OPC UA」の概要と位置付けを紹介する。 - いまさら聞けない EtherCAT入門
産業用オープンネットワーク「EtherCAT(イーサキャット)」をご存じだろうか。工場などの産業用オートメーションにおいて、フィールドネットワークのオープン化が進む中、なぜEtherCATの存在感が増しているのか。誕生背景やメカニズム、活用シーンなどを詳しく解説し、その秘密に迫る。 - いまさら聞けないFL-net入門
オープンPLCネットワークの「FL-net(エフ・エル・ネット)」をご存じでしょうか。工場のさらなる高度化が進む中、工場ネットワークのオープン化は加速しています。その中でPLCの相互互換性を確保するオープンPLCネットワーク(OPCN)にも注目が集まっています。OPCNを実現する「FL-net」の誕生背景やメカニズム、活用シーンなどを解説します。 - いまさら聞けないPROFINET入門
イーサネットベースの産業用ネットワークである「PROFINET(プロフィネット)」をご存じでしょうか。工場の高度化が進む中、工場ネットワークのオープン化は加速しており、オープンネットワークであるPROFINETの利用範囲は拡大を続けています。本稿では、PROFINETとは何かを分かりやすく解説し、その強みに迫ります。 - いまさら聞けない IO-Link入門
インダストリー4.0などによりスマートファクトリーをはじめとする工場内IoTが注目を集める中、大きなカギを握る技術として注目度を高めてきているのが「IO-Link」です。製造現場のさらに末端情報を担うセンサーやアクチュエータからの情報取得を可能とするIO-Linkとは何かを、本稿では分かりやすく紹介します。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.