小脳の機能から早期認知症リスクを検知するサービスの共同開発を実施:医療機器ニュース
ACCESSと金沢大学は、加齢や認知症の進行により小脳のフィードフォワード制御が不得手になることに着目し、早期認知症リスクを簡易に検知するスマートフォン向けサービスの開発に向けた共同研究を実施している。
ACCESSと金沢大学は2020年12月16日、加齢や認知症の進行により小脳のフィードフォワード制御が不得手になることに着目し、早期認知症リスクを簡易に検知するスマートフォン向けサービスの開発に向けた共同研究を実施していると発表した。
本研究では、協力者から得た課題データを基に認知機能評価のアルゴリズムを構築し、スマートフォン向けの「認知機能チェックアップアプリ(仮称)」を開発する。
仕組みとしては、アプリをインストールしたスマートフォンを片手で持ち、その上に水が入ったペットボトルを置いて、手の上下の揺れをスマートフォンの内蔵加速度センサーで検知する。検知したデータはクラウド上で解析され、結果をスマートフォンに表示するという手法で、手軽に自身の認知機能を確認できる。
先進国で進行する高齢化社会では、認知症の増加が社会問題となっている。認知症予防には早期発見が重要と言われているが、MCI(軽度認知症)の段階では症状が軽く見逃されることも少なくない。
小脳が外からの刺激に対してあらかじめタイミングや筋力を予測し、運動を調節する働きをフィードフォワード制御と呼ぶ。フィードフォワード機構は、運動制御のみならず、高次認知機能にも重要な役割を担っている。小脳のフィードフォワード制御を認知機能低下の早期発見に応用する研究は世界初になるという。
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