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ローカル5Gの帯域幅が12倍に拡張、NTT東西とコムはサブ6で免許申請製造業IoT

総務省は2020年12月18日、ローカル5Gで利用できる使用周波数帯を拡張するための、関係省令及び告示を公布、施行し、免許申請の受付を開始した。従来はミリ波帯の28.2G〜28.3GHzだけだったが、今回の拡張ではサブ6(Sub-6)と呼ばれる6GHz以下の4.6G〜4.9GHzを加えるとともに、ミリ波帯も28.3G〜29.1GHzを追加した。

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 総務省は2020年12月18日、企業や自治体が5Gネットワークを自営網として利用できるローカル5Gの使用周波数帯を拡張するための、関係省令及び告示を公布、施行し、免許申請の受付を開始した。従来はミリ波帯の28.2G〜28.3GHzだけだったが、今回の拡張ではサブ6(Sub-6)と呼ばれる6GHz以下の4.6G〜4.9GHzを加えるとともに、ミリ波帯も28.3G〜29.1GHzを追加した。ローカル5Gとして使用可能な帯域幅としては、100MHzから1200MHzと大幅に拡大したことになる。

ローカル5Gの周波数と導入スケジュール
ローカル5Gの周波数と導入スケジュール(クリックで拡大) 出典:第5世代モバイル推進フォーラム

 これを受けて、NTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズ、TISなどが同日にサブ6を用いた無線局の免許申請を行っている。

 NTT東日本は、2020年2月に設立した「ローカル5Gオープンラボ」のあるNTT中央研修センタ(東京都調布市)を無線局の場所としている。なお、サブ6のうち4.6G〜4.8GHzが屋内でしか利用できないこともあり、屋外利用が可能な4.8G〜4.9GHzを使用周波数帯として申請している。

 NTT西日本は、これまでもひびき精機や山口県とローカル5Gの活用に向けた連携を進めてきたが、自身が主体となって免許申請を行うのは今回が初めて。無線局の場所は、現在建設中で2021年10月に完成予定の新本社ビル(大阪市都島区)だ。使用する周波数帯は4.6G〜4.9GHzの全体を指す4.7GHz帯としており、NTT東日本のように指定はしていない。

 NTTコミュニケーションズは、2020年3月にブリヂストン、同年5月にDMG森精機とローカル5Gの実証実験を進めることを発表するなど、製造業のローカル5G活用に向けた取り組みに注力している。今回の免許申請では、同社が入居するオフィスビル「グランパークタワー」(東京都港区)を無線局の場所としている。使用する周波数帯はNTT西日本と同様に4.7GHz帯となっている。

 TISは、2021年春に開設する同社の豊洲オフィス(東京都江東区)にローカル5Gの無線局を設置する予定だ。サブ6の周波数帯と、通信の制御にも5Gを用いるSA(スタンドアロン)方式を採用し、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)、XR(VRやAR、MRなどの総称)といった最新デジタル技術を活用した新サービス、ソリューションの研究開発と事業創出を支援するラボ施設の立ち上げも検討しているという。

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