MaaSで街は「リアルステート・アズ・ア・サービス」に、三井不動産がモビリティ活用強化:モビリティサービス
三井不動産は2020年12月15日、人やモノ、サービスの移動に着目したモビリティ領域の取り組みを開始すると発表した。MaaS(Mobility-as-a-Service、自動車などをサービスとして利用すること)や移動商業店舗の取り組みにより、街の新たな価値の創出を目指す。
三井不動産は2020年12月15日、人やモノ、サービスの移動に着目したモビリティ領域の取り組みを開始すると発表した。MaaS(Mobility-as-a-Service、自動車などをサービスとして利用すること)や移動商業店舗の取り組みにより、街の新たな価値の創出を目指す。
MaaSに関しては、住宅やオフィス、商業施設、ホテルなどのユーザー向けに地域の交通機関と連携したMaaSアプリを提供。移動の自由度やフレキシビリティを向上させるとしている。2020年9月からは柏の葉(千葉県柏市)で、同年12月からは日本橋(東京都中央区)や豊洲(東京都江東区)のマンションを対象に、月々のシェアサイクルやカーシェアリング、バス、タクシーの乗車料金を定額制とするサービスの実証実験を行う。
移動商業店舗は、飲食物や物販、サービスなどを車両に乗せて生活エリアに展開する取り組みで、2020年9〜12月に首都圏5カ所で10業種11店舗の事業者とトライアルイベントを実施した。今後は出店場所や店舗を拡大する。さらに、非日常な体験を提供できる移動ホテルなども検討している。
MaaSや移動商業店舗を活用することにより、仕事や暮らし、買い物など生活に関わる場所がボーダレス化していることへの対応を進める。また、日常生活の範囲内にあるコンテンツへのアクセスの向上にも取り組み、街の魅力を高める。さらに、不動産とモビリティサービスを結びつけることにより、自分が移動するだけでなく、目的地のコンテンツが移動してくるという選択肢を設定。目的に応じてさまざまな不動産をサービスとして利用できるようにする。日常生活における体験価値を生み出し、街の活性化につなげる。
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