シャープのIoT子会社、「Dash Replenishment」で自動再注文システムの開発を支援:製造業IoT
シャープ子会社のAIoTクラウドは、アマゾン(Amazon.com)の消費財自動再注文クラウドサービス「Amazon Dash Replenishment」への参画を検討している事業者に対する各種開発支援サービスの提供を開始すると発表した。日用消費財メーカーや消耗品が必要な機器を製造する機器メーカーを中心に事業を展開する方針である。
シャープ子会社のAIoTクラウドは2020年12月10日、アマゾン(Amazon.com)の消費財自動再注文クラウドサービス「Amazon Dash Replenishment(以下、Dash Replenishment)」への参画を検討している事業者に対する各種開発支援サービスの提供を開始すると発表した。日用消費財メーカーや消耗品が必要な機器を製造する機器メーカーを中心に事業を展開する方針である。
Dash Replenishmentは、重量センサーなどのIoT(モノインターネット)デバイスから取得した日用消費財の消費量データを基に購入時期を予測し、自動再注文を実現する一般消費者向けのサービスである。AIoTクラウドは、Dash Replenishmentへの参画を検討する事業者に対し、自動再注文システムの実現に必要となる制御クラウド、スマートフォンアプリ、管理コンソールなどの開発をトータルで支援する。
また、日用消費財メーカー向けには、IoTデバイスメーカーと連携した専用のソフトウェア開発(日用消費財のIoT化)、機器メーカー向けには、通信モジュールの提供や機器への組み込み開発といったIoT機器開発からEコマース連携サービスの開発まで、さまざまな要望に対応するとしている。
なお、AIoTクラウドの開発支援サービスでは、2020年12月から国内での利用が可能になった、消費財の使用状況を検知するセンサーと連動する「Alexa.InventoryLevelSensor」インタフェースを実装している。
AIoTクラウドは、シャープがAI(人工知能)とIoTを組み合わせた「AIoT」というコンセプトを実現する「AIoTプラットフォーム」を活用して、他者サービスとの連携などを含めてビジネスを展開していくため2019年8月に設立された。現在は、スマートライフ構築支援サービス「AIoT LINC」をさまざまな企業に提案し、導入されているという。
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