超高速縞投影3次元センサー、コンベヤーで流れる3D形状の計測や検査が可能:FAニュース
リンクスは、Photoneo製の超高速縞投影3次元センサー「MotionCam3D」と「PhoXi Scanner Generation 2」を発売する。MotionCam3Dはプロトタイプからの正式発売で、アップデートしたGeneration 2は、使いやすさと安定性がさらに向上している。
リンクスは2020年11月4日、Photoneo製の超高速縞投影3次元センサー「MotionCam3D」と「PhoXi Scanner Generation 2」を同月より発売すると発表した。
MotionCam3Dは、Photoneo主力製品「PhoXi Scanner」のメートルオーダーで広範囲を高精度に計測する性能を備えつつ、毎秒20フレームの撮影と高速性に優れている。これまでリンクスでは、同センサーのプロトタイプを案内していた。正式発売を機に、M、Lモデルの中間的な撮像範囲を対象とするS+とM+も展開する。
MotionCam3Dは、3次元データをグローバルシャッターのエリアセンサーのような感覚で取得可能で、対象物が動いていても3D形状の計測や検査ができる。例えば、コンベヤーで流れてくる段ボールの長さ、幅、高さを計測できるため、その三辺計測結果を倉庫での保管やトラックへの積載に活用できる。
PhoXi Scannerを大幅にアップデートしたPhoXi Scanner Generation 2は、使いやすさと安定性がさらに向上している。
GPUはNVIDIAのJetson TX2 4GBを搭載し、3次元復元にかかる時間が60%向上。撮像にかかる時間は200ミリ秒ほど短縮する。
また、アップデートにより、Power over Ethernet(PoE)に対応した。データ通信と電源供給がケーブル1本で可能になる。
防水、防塵性能はIP65に対応し、ハードウェアの強化とともに、より高度な温度キャリブレーションを適用。温度変化に対し、より安定した信頼性の高いスキャン性能を発揮する。
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