この記事は、2020年12月3日発行の「モノづくり総合版メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
世界で一番日本を評価しない日本人
突然ですが、NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」はご覧になっていますか。筆者は歴史小説が好きで、その流れで戦国時代モノや幕末モノの際には大河ドラマも欠かさず見ているのですが、今回の「麒麟がくる」は、「本能寺の変」を起こす明智光秀を描いた物語です。戦国時代モノで描かれる歴史的事件やエピソードはほとんど既に知っているものではあるのですが、その中で脚本や俳優がどういう解釈で、これらの事件や人物像を描くのかが毎回楽しみなわけです。
今回でいえば、主役の長谷川博己さんの生真面目な様子が“明智光秀っぽさ”をよく表していて面白い(“きんかん頭”としてはどうかと思いますが)ですし、背の大きな佐々木蔵之介さんが木下藤吉郎(のちの豊臣秀吉)役をやるのも新鮮だと感じています。その中で特に解釈が面白いなと感じたのが染谷将太さんの演じている織田信長です。織田信長といえば、「泣かぬなら殺してしまえホトトギス」という句で有名(後の創作のようですが)で、先進的ですがエキセントリックな面を持つ形で描かれている場合がほとんどです。ただ、今回はそのエキセントリックさが、幼少期に誰にも認められなかったために承認欲求が強いことによるものだとが示されており、織田信長に関しては「ほめてくれた」や「ほめられたい」などの言葉がキーワードとして何度も登場してきます。
これを見ていて「あれ、こういう状況最近あったな」と考えて気付きました。ドイツ工学アカデミー評議会(acatech)議長であるヘニング・カガーマン(Henning Kagermann)氏の取材でのことです。
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