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機械加工中に発生する切りくずを、AIで自動除去するソリューションFAニュース

DMG森精機は、工作機械の加工中に発生する切りくずをAIで自動除去する「AIチップリムーバル」を開発した。切りくずを効率的に除去して、切りくずを原因とする機械停止や加工不良を軽減する。

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 DMG森精機は2020年10月26日、AI(人工知能)により工作機械の加工中に発生する切りくずを自動除去する「AIチップリムーバル」を発表した。加工室内の撮影、切りくず堆積状況の分析、最適な洗浄方法の検出、切りくず除去の実行という4つの工程で、効率的に切りくずを除去する。

 加工室内の撮影では、高性能カメラを2台使用し、加工室内全体を高精細に撮影する。カメラに切りくずやクーラントが付着しないよう、撥水フィルムとクーラントおよびエアで洗浄するため、常に鮮明な撮影ができる。

 切りくず堆積状況の分析には、AIを活用する。多様な機内環境を学習することで高い判別能力を備えたAIが、撮影した画像から切りくずの位置と量を判別する。

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AIによる切りくず堆積状況の分析(クリックで拡大) 出典:DMG森精機

 洗浄方法の検出では、切りくずの堆積場所や状況に合わせ、自動で最適な洗浄経路を選択。クーラント洗浄の要、不要を堆積量に応じて自動判別し、クーラントの吐出量を最適な状態に制御する。

 切りくずを除去する際は、機内全体の切りくずをモーター駆動のクーラントノズルによって自動で除去する。ノズルの角度が、機内テーブルの軸移動に合わせて自動調整されるため、自動運転中にワークの種類が変わっても切りくずを除去できる。

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クーラントノズルによる切りくず除去の様子(クリックで拡大) 出典:DMG森精機

 また、同社の工作機械オペレーションシステム「CELOS」の画面上に映った機内映像を確認しながら、洗浄経路の変更や任意の場所の切りくず除去を、タッチ操作で実行できる。

 AIチップリムーバルを搭載できる機種は、同社横形マシニングセンタの「NHX 4000 3rd Generation」「NHX 5000 3rd Generation」「NHX 5500 2rd Generation」「NHX 6300 2rd Generation」。搭載可能機種は2021年以降、順次拡大していく。

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