“コロナ禍”でも混雑した場所は? 国交省がETC2.0で分析:車載情報機器
国土交通省は2020年8月20日、お盆期間における自動車の平均旅行速度の調査結果を発表した。ETC2.0で収集したプローブデータを基に集計し、緊急事態宣言下や前年度の同時期と比較している。
国土交通省は2020年8月20日、お盆期間における自動車の平均旅行速度の調査結果を発表した。ETC2.0で収集したプローブデータを基に集計し、緊急事態宣言下や前年度の同時期と比較している。
主要な観光地付近に設定したモニタリングポイント45カ所のうち、19カ所では緊急事態宣言下よりも旅行速度が低下し、前年のお盆期間とも同等であったことから例年と同様の混雑が発生していたと考えられる。別の4カ所は緊急事態宣言下と同等の旅行速度であり、前年のお盆期間よりも旅行速度も速かったことから混雑が緩和していたとみられる。
また、お盆期間と直前の期間との旅行速度の比較も行った。お盆期間の平日の速度が直前の期間と同等もしくは遅かったのは山梨県と京都府、奈良県だった。また、山梨県はお盆期間の休日の速度も、直前の期間よりも遅いという結果だった。
平均旅行速度の集計に利用したのは、ETC2.0対応の車載器やカーナビゲーションシステムに記録された走行位置の履歴などの情報だ。道路管理者が管理するITSスポットと対応車載器やカーナビが通信することにより、データを収集する。
関東は混雑が目立つ
緊急事態宣言下と旅行速度が同等で、なおかつ前年のお盆期間よりも混雑が緩和していた観光地は、ハウステンボス(長崎県)、文化の森総合公園(徳島県)、倉敷美観地区(岡山県)、出雲大社(島根県)の4カ所だ。
緊急事態宣言下の旅行速度よりも遅く、なおかつ前年のお盆期間の旅行速度と同等もしくは前年より遅かった観光地は19カ所で、水戸(茨城県)、那須(栃木県)、渋川・伊香保(群馬県)、川越(埼玉県)、南房総(千葉県)、箱根(神奈川県)、鎌倉・湘南(同)、富士河口湖町・芝桜(山梨県)など関東で目立った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ポストコロナの自動車産業に必要な3つの視点
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、全世界で感染者が1300万人を超え、死者も57万人に上っている(2020年7月15日時点)。ニュースでは自動車の販売がいつ元に戻るのかとの論調が目立つが、ポストコロナは単に元の状態に戻すことだけで良いのだろうか。長期視点で見たとき、もう少し違った視点で捉え、今から対応策を練り直す必要があるように思えてならない。今回はこれについて筆者の考えを述べてみたい。 - トヨタは通期販売見通しを20万台上乗せ、グローバル販売は前期比19.6%減
トヨタ自動車は2020年8月6日、2021年3月期第1四半期(2020年4〜6月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比40.4%減の4兆6007億円、営業利益は同98.1%減の139億円、当期純利益は同74.3%減の1588億円となった。連結販売台数は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響により、前年同期比50.0%減の115.8万台。当初は2020年5月時点で前年の6割程度の販売を見込んでいたが、トヨタブランドとレクサスブランドの販売台数は前年の69%で見通しを上回って推移した。 - 日産は最終赤字6700億円の見通し、2022年までの中計は「順調」
日産自動車は2020年7月28日、2021年3月期第1四半期(2020年4〜6月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比50.5%減の1兆1742億円、営業損益は1539億円の損失、当期純損益は2856億円の損失となった。2021年3月期通期(2020年度)の業績予想は、前期比21.0%減の7兆8000億円、営業損益は4700億円の損失、当期純損失は6700億円の損失を見込んでいる。 - ホンダは営業利益2000億円見込む、高収益の二輪がけん引、四輪も回復
ホンダは2020年8月5日、2021年3月期第1四半期(2020年4〜6月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比46.9%減の2兆1237億円、営業損益は1136億円の赤字(前年同期は2524億円の黒字)、当期純損益は808億円の赤字(前年同期は1723億円の黒字)となった。2021年3月期通期の業績見通しについては、売上高が前期比14.3%減の12兆8000億円、営業利益は同68.4%減の2000億円、当期純利益は同63.8%減の1650億円を見込む。 - COVID-19で二輪車に注目集まる、通勤手段や物流に、先進国でも
ヤマハ発動機は2020年5月29日、2020年12月期第1四半期(2020年1〜3月)の決算を発表した。売上高は前年同期比7.8%減の3959億円、営業利益は同29.2%減の254億円、当期純利益は同66.1%減の96億円で減収減益となった。 - 生き残る鍵は「個客理解」、サントリーが考えるwithコロナ時代のマーケティング
withコロナ時代をメーカーが生き抜くために、「個客理解」の重要性がこれまで以上に増しているとサントリー酒類は指摘する。AIなどを用いたDXを推進することで、顧客の価値観の変遷に合わせて柔軟にマーケティング戦略を構築していく必要がある。