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ルネサスは新型コロナでも受注好調、“ウイニングコンボ”も的確にヒット組み込み開発ニュース(2/2 ページ)

ルネサス エレクトロニクスが事業展開の進捗状況を説明。「この2〜3月から新型コロナウイルス感染症の感染拡大で事業環境も大きく変わったが、当社としては順調にデザインインが得られている」(同社 社長兼CEOの柴田英利氏)という。

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ウイニングコンボの数は1.6倍に

 先述したウイニングコンボについては、ソリューション数を従来の100以上から1.6倍の160以上に拡大させている。カテゴリー別でみると、オートモーティブが4から19と約5倍に拡大しており、インフラが16から33で倍増、これまでなかったビルオートメーション&セキュリティでも5つを用意した。

ウイニングコンボのソリューション数を160以上に拡大
ウイニングコンボのソリューション数を160以上に拡大(クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス

 柴田氏は市場環境について「足元の自動車業界の成長率は低く、回復まで2年はかかるだろう。当社のオートモーティブソリューション事業の成長率も業界全体とほぼ同じとみている。一方、IoT・インフラ事業は業界全体を上回る速度での成長が見込める」と語る。

オートモーティブソリューション事業とIoT・インフラ事業の市場環境
オートモーティブソリューション事業とIoT・インフラ事業の市場環境(クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス

 その中でオートモーティブソリューション事業では、車載情報機器向けのSoCに再び注力する方針を示した。「PC、スマートフォンなどでは、アップル(Apple)を除いて垂直統合型のビジネスモデルはほぼ見られなくなった。しかし、車載情報機器についてはアップルと同じ垂直統合型ビジネスモデルをとる自動車メーカーが幾つか残るとみている。当社は、それらのメーカーにSoCを提供していく」(柴田氏)という。

デジタル化によってPCやスマートフォンのビジネスモデルは垂直統合型から水平分業型に移行している。車載情報機器では、幾つかの自動車メーカーが垂直統合型を維持すると見て、ルネサスはそれらのメーカーにSoCを提供する(クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス

 IoT・インフラ事業は、COVID-19の影響下でもスマートフォンが少し減速したことを除いて、データセンター、PC、ヘルスケア、監視カメラ、宇宙機器などの分野で需要は上向きだ。柴田氏は「総じて追い風が吹いている」として、着実に需要に応えていく方針を示した。

IoT・インフラ事業におけるCOVID-19による影響
IoT・インフラ事業におけるCOVID-19による影響。総じて追い風が吹いている(クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス
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