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現場のエンジニアだからこそコンサル力が身に付く、日々の筋トレのように鍛えよVUCA時代のエンジニアに求められるコンサルティング力(4)

VUCAの時代を迎える中、製造業のエンジニアという職業は安泰なのだろうか。本連載のテーマは、そういった不確実な時代でもエンジニアの強みになるであろう「コンサルティング力」である。第4回は、「実践の場」に身を置く現場のエンジニアだからこそ、コンサルティング力を身に付けやすい環境にあることについて説明する。

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 VUCA時代とは「正解」のない時代である──。前回そんな話をしました。これまでの日本の学校教育のシステムは、「正解」を前提としたものでした。与えられた課題から正解を導き、与えられた期日までに提出する。それができる人が優秀な人だと考えられてきました。結果、一流の企業には、確固たる指揮命令系統の下で動くことが得意で、決められた「正解」を導き出すことに秀でた人が集まりました。優秀なエンジニアの定義も同様だったのではないでしょうか。依頼された業務を正確に遂行し、期日通りに納品することできれば評価される。そんな時代が長く続いてきました。

 VUCAの時代に求められるのは、そのような優秀さではありません。自ら課題を見つけ、自ら解決法を考え、それを提案し、解決していくことができる。つまり、そのつど「新しい正解」を導き出すことができる。それが、これからの時代において必要とされる人財の定義になります。

⇒連載「VUCA時代のエンジニアに求められるコンサルティング力」バックナンバー

「現場」があることの圧倒的な強み

 「新しい正解」を求め続ける……、そう聞くと途方もなく感じてしまいますが、これは必ずしも独力で課題を発見し、独力で解決するということではありません。企業が持続していくためには、従来の事業領域を超えた、新しい価値を生み出すことが求められますが、それには、専門領域に精通したプレーヤーの知恵と経験を借りる必要があります。つまり、コラボレーションが必須なのです。

 これは、イノベーション創出の担い手となることが求められているコンサルタントにおいても同様です。真の課題を見極め、その課題を解決し、イノベーションにつなげていくには、最適な人財とのコラボレーションが欠かせません。さまざまな人々とつながり、課題解決のプロセスに人々を巻き込み、人々を動かしていく力。すなわち、コラボレーションをマネージしていく「プロジェクトマネジメント力」。それもまた、コンサル3.0の時代のコンサルタントに求められる能力です。

 私が述べているのは、一般に「オープンイノベーション」という言葉で説明される方法ですが、その方法を普通のエンジニアが日々の業務をこなしながら身に付けるのは非常に難しいのではないか。そんな意見もあると思います。そのような意見に対して、私はこう答えます。これは日々の業務を着実にこなしているエンジニアだからこそ身に付けられる方法なのだ、と。

 課題を発見し解決する手法自体はテクニカルなもので、考え方は誰でも学べるものです。問題は、それを本当の「力」にしていくにはどうすればいいかということです。課題解決の方法は座学ではなく実学です。実践しながらトライアンドエラーを繰り返すことによってしかその方法を身に付けることはできません。現場のエンジニアの最大の強みは、その「実践の場」が与えられていることです。方法論を学び、それを日々の仕事の中で1年、2年と実践していくことによって、誰もがイノベーションにつながる確かなコンサル力を身に付けることができるのです。

 コンサル力を磨く訓練は、ある意味筋トレと同じです。鍛錬によって必ず力をつけることができるし、誰でも成果を上げることができます。重要なのは、毎日コツコツ続けていくことです。エンジニアにはそのトレーニングの場があるのです。

 日々の業務に問題がない現場はありません。そう考えれば、エンジニアなら無意識に何らかの「コンサル的」な思考や行動をしているはずです。しかし重要なのは、「正しく」思考し、「正しく」行動することです。その方法論さえ知っていれば、誰もが日々の仕事の中でコンサル力を身に付けることができます。次回からは、順を追ってその「正しい方法論」を具体的にお伝えしていきます。

筆者プロフィール

株式会社VSN 太田 剛

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大手メーカーへ新卒入社し、エンジニアとして勤務後、2005年にVSNへ中途入社。エンジン、トランスミッション、エアーバッグ、カーオディオ、ブレーキ、メーターなどの頭脳部分となる車載用マクロコンピュータの開発に従事後、エンジニア全体の組織の管理職としてエンジニアの組織化を推進。

現在は、VIコンサルティングオフィスの室長として、コンサルティングサービスを促進するとともに、取引先企業の経営層に対する戦略コンサルティングサービスを担当する他、問題解決の育成プログラムの構築から実施を行う。

Modis VSN https://www.modis-vsn.jp/
(株式会社VSNは、事業ブランドの名称をModis VSNに変更しました)

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