この記事は、2020年7月27日発行の「FAメールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
躍進するAGV、“自律する足”がもてはやされる理由
工場の取材を行っていて「明らかにここ2、3年で見かけるケースが増えたな」と感じるのが自律型AGV(無人搬送車)です。以前から、ガイドレールや磁気テープなどの「ガイドあり」無人搬送車は多くの製造現場で導入されていましたが、最近増えているのは、こうした移動経路についての新たな設備導入や敷設が必要ないタイプのものです。SLAM(Simultaneous Localization & Mapping)技術を採用し、AGVが単体で周辺の環境を認識し、自律しながら動くということが特徴です。なぜこれらの自律型AGVの導入が増えているのでしょうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- AGV自律走行の誤差1cm以内を実現、高精度な自己位置推定技術が支える
リンクスはAGV(無人搬送車)向けナビゲーションソフトウェア「Navitrol」について解説するセミナーを東京都内で開催した。Navitrolはフィンランドのソフト開発メーカーNavitec Systemsが開発した製品で、ナチュラルフューチャーナビゲーション(NFN)技術などによりAGVの高精度自己位置推定を実現し、事前に指定した経路との誤差1cm以内での自律走行を実現する。 - なんてできたヤツなんだ、自律的にも動けて人に付いていくこともできるAGV
豊田自動織機トヨタL&Fカンパニーは、「第3回スマート工場EXPO」において、誘導マーカーなどが不要で自律的な搬送が可能な無人搬送車(AGV)「AiRシリーズ」を参考出品した。 - フォークリフトから倉庫全体へ、トヨタL&Fの描くスマート物流のCASE戦略
豊田自動織機 トヨタL&Fカンパニーは2020年2月7日、都内でスマート物流戦略について発表するとともに、自動運転フォークリフトや無人搬送車のデモを行った。 - “人をお手本にするAI”は製造現場に何をもたらすのか
協働ロボットなど機械が人と共に働く場面が増える中で、円滑に人と協調する能力が機械にも求められるようになっている。これらの要望に応えるため、三菱電機では「人と協調するAI」を開発した。同技術により得られる価値や狙いについて、開発陣に話を聞いた。