ニュース
ドラレコ映像から道路インフラの点検表を自動作成、国交省の要領準拠で:モビリティサービス
古河電気工業とゼンリンデータコムは2020年6月25日、ドライブレコーダーの映像から道路標識や照明、カーブミラーなどの点検表を自動作成するサービス「みちてんスナップ」の提供を開始したと発表した。
古河電気工業とゼンリンデータコムは2020年6月25日、ドライブレコーダーの映像から道路標識や照明、カーブミラーなどの点検表を自動作成するサービス「みちてんスナップ」の提供を開始したと発表した。国土交通省の点検要領に基づいた点検表を作成することが可能で、インフラのメンテナンスにかかる時間や人手のコストを削減する。
道路標識や照明、カーブミラーなどの道路付属物は、人海戦術で点検や維持管理を行ってきた。目視で現場を調査したり、手作業で点検表を作成したりする必要があった。膨大な点検表を照合しながら現場を点検する他、点検結果と写真を手作業で整理するなどの課題もあった。
みちてんスナップでは、市販のドライブレコーダーを巡回車などに搭載して対象の道路を走行し、走行動画のデータをAI(人工知能)技術で解析することにより、道路付属物の点検表を自動作成する。点検表にはゼンリンの地図データを活用し、道路付属物の正確な位置を把握することができる。これにより効率的な作業が行える。
すでに栃木県日光市の市道約1450kmで道路標識の点検表を整備した実績がある。また、同県宇都宮市など、関東や九州の8自治体で付属物の点検表作成を支援した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- コネクテッドカーを道路の保守管理に、ソフトバンクが米国に新会社
ソフトバンク、建設コンサルタントのパシフィックコンサルタンツとオリエンタルコンサルタンツグローバルは2020年5月26日、コネクテッドカーを利用した道路インフラメンテナンス事業を展開する共同出資会社「i-Probe(アイプローブ)」を設立したと発表した。 - 衛星画像やドラレコで一般道の高精度地図を生成、TRI-ADが国内外で実証
トヨタリサーチインスティテュート アドバンストデベロップメント(TRI-AD)は2020年3月10日、専用の計測車両を使用しない一般道の高精度地図の生成に成功したと発表した。また、地図データ会社と連携した一般道の高精度地図の生成や更新も実現した。いずれも他社と実施した実証実験による成果で、今後もパートナー企業との連携を強化していく。 - 自動運転車の膨大な走行試験データをクラウドで管理、ペタバイト級への対応も
車載ソフトウェアを手がけるエレクトロビットは「オートモーティブワールド2020」(2020年1月15〜17日、東京ビッグサイト)において、開発中の自動運転車の走行データをクラウドベースで管理するツール「EB Assist Test Lab」を紹介した。 - トヨタNTTの“がっかり”提携会見、その背後にある真の狙いとは
2020年3月24日、トヨタ自動車とNTTが資本業務提携についての記者会見を開いた。主要な題目はスマートシティービジネスとなっていたが、両社の説明は具体性に欠け“がっかり”させる内容だった。今回の会見の背景にある狙いについて、自動車産業ジャーナリストの桃田健史氏が読み解く。 - 新型コロナの影響で始まった、移動の「強制的な効率化」とは
スマートドライブは2020年4月28日、オンラインセミナー「Mobility Transformation2020」を開催した。オープニングセッションでは同社代表取締役の北川烈氏が「移動の進化とCOVID-19の影響をどうプラスに変えていくか」をテーマに語った。