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新型コロナの影響で始まった、移動の「強制的な効率化」とはモビリティサービス(1/2 ページ)

スマートドライブは2020年4月28日、オンラインセミナー「Mobility Transformation2020」を開催した。オープニングセッションでは同社代表取締役の北川烈氏が「移動の進化とCOVID-19の影響をどうプラスに変えていくか」をテーマに語った。

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 スマートドライブは2020年4月28日、オンラインセミナー「Mobility Transformation 2020」を開催した。オープニングセッションでは同社代表取締役の北川烈氏が登壇。

 「移動の進化とCOVID-19の影響をどうプラスに変えていくか」をテーマに、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)やMaaS(Mobility-as-a-Service、自動車を所有せずサービスとして利用すること)に代表されるような技術の進歩に伴い、人々の移動はどう変わるのかなど、スマートドライブの考える移動の未来と、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響や、その影響をプラスに変える取り組み、考え方を紹介した。


after/withコロナの時代にどうあるべきか(クリックして拡大) 出典:スマートドライブ

移動に大きな影響を与えるCOVID-19

 スマートドライブは2013年に創業。モビリティの分析事業からスタートし、モビリティデータを取得しやすいデバイスの開発、モビリティデータの社会における利活用やサービス開発まで一貫して行っている。従業員数は約80人で半数をエンジニアやデータサイエンティストが占める。積極的に資本業務提携を進めるという方針に沿って、同社が収集・解析したデータを生かせるよう保険会社や商社、メーカー、金融業などと協力してビジネスを推進中だ。

 事業はデータインプット、データプラットフォーム、データアウトプットの3つの領域で展開しており、サービス内容としては、モビリティデータベース(移動体に特化したビッグデータプラットフォーム)、スマートドライブフリート(主に法人を対象にしてドライバーの安全と車両管理の効率化を目指す)、スマートドライブカーズ(一般のドライバーを対象に正しく安全運転をしているとポイントがたまり、保険が安くなるなどの特典が付くサービス)、スマートドライブファミリーズ(高齢者や運転初心者などの運転見守りサービス)などがある。

事業の全体像(左)。サービス一覧(右)(クリックして拡大) 出典:スマートドライブ

 また、同社の構築したプラットフォームを提供することにも力を注ぐ。さらにスマートドライブプラットフォームをマーケティングにも活用した実証実験も2020年5月から開始。北川氏は「当社は単純にサービスを展開するというより、顧客の裏側に入ってサービスを提供したり、顧客同士のコラボレーションを促進したりするなどのエコシステム作りに力を注いでいる。2019年11月からは、モビリティトランスフォーメーションという形で、移動の形が変わっていく潮流をシェアするほか、移動の未来のビジョンを共有していこうとしている。今回のカンファレンスもその取り組みの1つ」と話した。

 こうした移動の進化を考える同社では、COVID-19がモビリティ業界や移動に対して大きな影響を与えるとみている。既に大手自動車メーカーの中には、生産台数の縮小および販売台数の低下などを発表し、中長期的にも収益に関係してくると予測し、対応策をとっている。一方、移動サービスにおいても動きがみられる。フードデリバリーについては、家にいる時間が長くなっているため需要は拡大しているが、配車サービス(ライドシェア)は外出の自粛が呼び掛けられていることから売上げが落ち込むなど、移動サービスは全体的に低調に推移している状況だ。

 そうした中で、新しいビジネス領域も生まれている。「自動車メーカーが主体となって感染者を搬送するための専用車を提供するほか、通勤電車を回避するためにスタートアップ企業のnearMe.(ニアミー)が通勤用の相乗りオールデマンド相乗りタクシーのサービスを始めるなどの動きがある」(北川氏)。そのほか、タクシー会社が買い物の代行サービスを行うなどの例もある。

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