連載
設計者はどんな視点で設計者CAEを進めていくべきか【ケース1:構造物の強度解析】:実例で学ぶステップアップ設計者CAE(1)(3/3 ページ)
初心者を対象に、ステップアップで「設計者CAE」の実践的なアプローチを学ぶ連載。詳細設計過程における解析事例を題材に、その解析内容と解析結果をどう判断し、設計パラメータに反映するかについて、流れに沿って解説する。第1回は「構造物の強度解析」について取り上げる。
解析設定画面
解析計算結果
リブ付きのものの解析計算結果をどう評価すべきでしょうか。最大変位0.039[mm]と微小なので、従来部品としては問題なさそうです。
最大応力値は、7.286×e6[N/m2]となり、材料の持つ引っ張り強さの100分の1です。また、計算結果として応力集中があることも検出しました。
感覚的には、現状の部品は過剛性のように思えます。しかし、解析のための設定は正しかったのでしょうか。要素(メッシュ)サイズはデフォルトで約13[mm]でしたが、角型鋼管の厚みは3.2[mm]です。その角型鋼管は梁(ビーム)要素ではなく、ソリッドメッシュで要素分割しています。設計変更部品の解析を行う前に、工学知識の補完と、設計変更の基準となる既存部品の解析結果を吟味してみる必要がありそうです。(次回に続く)
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