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設計者はどんな視点で設計者CAEを進めていくべきか【ケース1:構造物の強度解析】実例で学ぶステップアップ設計者CAE(1)(3/3 ページ)

初心者を対象に、ステップアップで「設計者CAE」の実践的なアプローチを学ぶ連載。詳細設計過程における解析事例を題材に、その解析内容と解析結果をどう判断し、設計パラメータに反映するかについて、流れに沿って解説する。第1回は「構造物の強度解析」について取り上げる。

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解析設定画面

図5 設定について
図5 設定について [クリックで拡大]

解析計算結果

図6 解析結果 応力(von Mises)
図6 解析結果 応力(von Mises) [クリックで拡大]
図7 リブ部分の応力(von Mises)
図7 リブ部分の応力(von Mises) [クリックで拡大]
図8 特異点(応力ホットスポット)の検出
図8 特異点(応力ホットスポット)の検出 [クリックで拡大]
図9 解析結果 変位(合成変位)
図9 解析結果 変位(合成変位) [クリックで拡大]
図10 リブ部分の変位(合成変位)
図10 リブ部分の変位(合成変位) [クリックで拡大]
図11 解析結果(ひずみ)
図11 解析結果(ひずみ) [クリックで拡大]

 リブ付きのものの解析計算結果をどう評価すべきでしょうか。最大変位0.039[mm]と微小なので、従来部品としては問題なさそうです。

 最大応力値は、7.286×e6[N/m2]となり、材料の持つ引っ張り強さの100分の1です。また、計算結果として応力集中があることも検出しました。

 感覚的には、現状の部品は過剛性のように思えます。しかし、解析のための設定は正しかったのでしょうか。要素(メッシュ)サイズはデフォルトで約13[mm]でしたが、角型鋼管の厚みは3.2[mm]です。その角型鋼管は梁(ビーム)要素ではなく、ソリッドメッシュで要素分割しています。設計変更部品の解析を行う前に、工学知識の補完と、設計変更の基準となる既存部品の解析結果を吟味してみる必要がありそうです。(次回に続く

Profile

土橋美博(どばし・よしひろ)

1964年生まれ。25年間、半導体組み立て関連装置メーカーで設計・営業・3次元CAD推進を行う。現在、液晶パネル製造装置を主体に手掛ける株式会社飯沼ゲージ製作所で3次元CADを中心としたデジタルプロセスエンジニアリングの構築を推進する。ソリッドワークス・ジャパンユーザーグループ(SWJUG)の代表リーダー・事務局も務める。


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