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手作業と比べ作業時間を約85%短縮、制御盤製造向け全自動電線加工機:FAニュース
Rittalは、制御盤製造向け全自動電線加工機「WTワイヤターミナル」を発表した。電気配線設計データに基づいて、切断や印字、被覆剥き、圧着などの電線加工を全て自動化するため、手作業と比べて作業時間を約85%短縮できる。
Rittal(リタール)は2020年4月1日、制御盤製造向け全自動電線加工機「WTワイヤターミナル」を発表した。電気配線設計データに基づいて、電線を全自動で加工する装置となる。手作業による電線加工と比べて、作業時間を約85%短縮できる。
切断、印字、被覆剥き、圧着作業を1台で担い、1本当たり15秒と高速加工が可能。圧着は、欧州市場でトレンドとなっている小型の棒形圧着端子フェルール端子に対応する。工数削減とともに、無駄の少ない加工で材料費などのコスト削減に貢献する。
また、最大36種類の電線をセットでき、電線加工情報に応じて装置が自動で電線を選択、送給する。加工後の電線は、設計データの配線順序通りに自動で仕分け、収納されるため、後工程の配線作業も簡素化できる。
同社の姉妹会社EPLANが提供するソフトウェアを用いれば、さらに配線作業を効率化できる。「Pro Panel」は、設計段階から電線情報や配線順序の設定が可能で、「Smart Wiring」では配線作業手順書の自動作成とタブレット表示ができる。
WTワイヤターミナルの本体は、2m2とコンパクトで、さらに専用ワイヤストレージを利用することで省スペース化が図れる。本体ドアには安全機能が付いており、作業時の事故を防止する。
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