精密小物プレス加工企業が生産管理の精度向上のためBIツールを導入:製造IT導入事例
杉並電機は、ウイングアーク1stのBIツール「MotionBoard」を導入した。これにより同社では、生産計画に対する進捗を把握した上で、その日の采配を変更できるようになった。
ウイングアーク1stは2020年3月17日、同社のBIツール「MotionBoard」を杉並電機が導入したと発表した。
杉並電機は、コネクター用端子などの精密金型の設計、作製から精密小物プレス加工までを一貫して手掛ける。プレス機は全て自動で運転されるが、金型の付け替えや設定などは1人が複数台のプレス機を担当。そのため、生産ラインのイレギュラー対応に追われて、生産状況の共有が当日の作業後にまで持ち越されることがあった。
そのような状況を背景にして、生産計画への支障や納期遅延などのリスクを抑制する手段として、各プレス機からセンサーデータを収集することで稼働監視できる仕組みの導入を検討。そこで収集したデータを可視化するツールとして、MotionBoardを採択した。画面設計の自由度が高く、生産計画と作業ログデータを統合してガントチャート上に表示できることや、稼働履歴などの稼働状況を可視化できることが同ツールの採択理由となった。
導入後に、プレス機からデータ収集する方法に代わって、現場担当者が作業ログデータを入力する方法に変更。MotionBoardのガントチャート上に前日までの状況を踏まえた生産計画と作業ログデータを集約して表示し、生産計画に対する進捗を把握した上でその日の采配を変更することができるようになった。
その結果、臨機応変な調整が可能なったことで納期遅延などのリスクが大幅に削減できた。また、同チャートは生産現場のプロジェクターでも表示しており、各担当者が工場全体の状況を認識しながら作業できるようにもなった。
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