ニュース
ガラスパレット向けに開発したIoT位置管理システムの運用を開始:組み込み採用事例
AGCは、ガラス輸送に用いられるガラスパレット向けのIoT位置管理システム「パレットIoTシステム」を独自に開発し、国内で本格的に運用を開始した。物流担当者が、リアルタイムでパレットの位置や動きを把握できる。
AGCは2020年3月2日、ガラス輸送に用いるガラスパレット向けのIoT(モノのインターネット)位置管理システム「パレットIoTシステム」を開発し、国内で本格運用を開始した。
パレットIoTシステムは、アルプスアルパイン製の物流資材管理用IoTモジュール「物流トラッカー」が送信する情報を地図上に一覧表示することで、各パレットの位置情報や移動履歴、滞留情報などを可視化するもの。物流担当者が、リアルタイムでパレットの位置や動きを把握できるようになる。
同システムの導入により、パレット紛失の半減によるコストの削減、パレットの位置、在庫、滞留情報を輸送計画に反映させることによる輸送効率の向上、輸送効率化による輸送時のCO2排出量の1〜5%削減などを目指す。
同社は、運用開始時点では大型パレット約1400台をパレットIoTシステムの対象としており、今後は対象製品を拡充する。併せて、ヨーロッパやアジア地域への導入を進め、2022年までに対象となるパレットを3万台に増加させる計画を明らかにしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- AGC、素材開発のスピードアップに向けて専用アプリ不要の簡単AR技術の試験使用を開始
AGCは、素材の組成開発を担う材料融合研究所と素材の生産プロセスおよび設備開発を担う生産技術部において、AR(拡張現実)/MR(複合現実)技術を保有するKAKUCHOの「webAR」の試験使用を開始すると発表した。 - AGCが「ガラス業界初」の取り組み、日米欧の3極に電波暗室を開設
AGCは、自動車用ガラスアンテナの開発拠点となる電波暗室をベルギーのゴスリーに建設したと発表した。日米欧の3極で自動車用ガラスアンテナの開発体制を整えたのは「ガラス業界初」(同社)だという。 - ガラスが舞い踊りIoT化する、AGCがオープンイノベーションを強化
AGCは、東京都内で会見を開き、同社のオープンイノベーション戦略と協創プロジェクト「SILICA」について説明した。 - アルプス電気はIoTで新規顧客と向き合うため“全てを捨てた”
アルプス電気の「センサーネットワークモジュール」は、4種類のセンサーを搭載しBluetoothでの通信に対応した新製品だ。センサーと通信モジュールという既存事業の組み合わせから、新規事業を立ち上げることを狙った。展示会で披露すると300件を超える引き合いがあったが、即座にビジネスに直結とは行かなかった。そこから引き合いをモノにするまでにはどのような苦労があったのか。 - アルプスアルパインがブロックチェーン活用を強化、フリービットと業務提携
アルプスアルパインとフリービットは2019年7月23日、東京都内で会見を開き、ブロックチェーン技術の活用について包括的業務提携を結んだと発表した。安全なデジタルキーの共同開発、車両情報や走行データのセキュアな管理を実現するITインフラの構築などで協力する。 - ブロックチェーンでスマホをクルマの鍵に、アルプスとアルパインの連携で実現
アルプスアルパインは「人とくるまのテクノロジー展2019 横浜」(2019年5月22〜24日、パシフィコ横浜)において、ブロックチェーンを用いたクルマ向けのデジタルキーを展示した。物理的なキーを使わないことで、クルマの貸し借りやカーシェアリングの利便性を向上させる。ブロックチェーンを用いることで、デジタルキーの管理や維持にかかるコストを低減する。