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米国企業への転職を考える際に知っておきたいこととはキャリアニュース

エンワールド・ジャパンが、米国の企業へ転職したいと考える人へ向けて、米国企業の残業時間や休日、福利厚生などを紹介した。給与体系や働き方など日本企業との違いを把握することで、より良い転職につなげられる。

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 エンワールド・ジャパンは2020年3月10日、米国企業の残業時間や休日、福利厚生などについて発表した。グローバル企業や外資系企業の中でも、特に米国の企業へ転職したいと考える人へ向けて、実情を紹介している。

 記事によると、経済協力開発機構(OECD)が加盟国35カ国を対象に実施した、2018年の年間労働時間の調査では、日本が1680時間、米国は1786時間だった。

 ただし、この調査では、サービス残業などの公にできない数値は含まれておらず、男性と女性の労働時間も混在している。パートやアルバイトの時短勤務をしている女性も含まれていることから、パート、アルバイトで働く女性が多い日本は労働時間の平均値が下がっている可能性が考えられる。

 勤務時間については、厚生労働省の「諸外国の労働時間制度の概要」によると、米国での一般的な勤務時間は1日あたり8時間、週5日勤務となっている。基本的な就業時間は8時〜17時、9時〜18時で、定時を越えての勤務は残業となる。

 残業代は、所定勤務時間などの規定が適用される一般職のノン・エグゼンプトには加算、支給されるが、マネジャー以上の管理職や専門職であるエグゼンプトは規定適用外となり、残業代が加算されない。

 米国ではライフ・ワーク・バランスの取り組みが日本より進んでいるため、フレキシブルに働ける会社が多く存在する。1日あたり8時間、1週間で40時間勤務していれば、後は自由に時間を設定できるケースもあるという。

 祝日は、2019年は日本は振替休日を含めて22日あったが、米国は10日程度だった。しかし、米国ではこれに加えて、地域や宗教によって異なる祝日「Floating Holiday」があり、これは日本語で有給休暇、移動祝日と訳される。

 給与体制は、米国では年俸制を採用しているが、年俸を12等分したものを月ごとに受け取れる。受け取り方は、月に1回あるいは2週間に1回のどちらかを選択できる。ボーナスはないが、インセンティブが業績によって支給される企業もある。

 また、住宅手当や通勤交通費の制度はなく、健康保険や年金(企業型確定拠出年金)、有給休暇などが福利厚生に当たる。病欠休暇を与える企業もある。

 年次有給休暇については、米国は同休暇を取得する権利が法律で保障されていない唯一の国だが、多くの企業が有給休暇を福利厚生の1つとして扱っているという。

 有給休暇は、主にバケーション休暇と病欠休暇の2種類。バケーション休暇の時期で人気が高いのは、一番長く休みが取れる6〜8月となっている。また、有給休暇を付与されていても、日本と同様に消化しきれていないケースも多い。エクスペディアの2018年の調査では、米国の有給休暇取得率は71%だった。なお、同年の日本の有給休暇取得率は50%で、3年連続最下位となっている。

働き方、仕事の進め方も日米で違いが

 米国人の働き方は、個人の仕事内容が明確に決められており、自分の仕事に集中して結果を出していくジョブ・ディスクリプション制が特徴的だ。結果を出せば定時で帰宅したり、長期休暇を取ったりできる。日本のように、幅広い業務をこなすために、同僚と助け合いながら仕事を進めるやり方とは異なるため、同僚に仕事を依頼しても、文書に書かれていない(自分の仕事ではない)からと断られてしまう可能性がある。

 米国の企業は日本企業に比べ、ライフ・ワーク・バランスを尊重しており、個人のライフスタイルに合わせた働き方を自由に選択できることが多い。ただ、これらが全ての会社に当てはまるとは限らないため、応募時は社風についてよく確認する必要がある。

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