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パナソニックのくらしアップデート事業、元グーグルの松岡氏が推進担当に製造マネジメントニュース

パナソニックは2020年4月1日付で実施する役員人事と組織変更について発表。イノベーション推進部門は、新規部署として「くらしアップデート事業」を推進する「くらしアップデート推進本部」を新設する。同本部長にはグーグルから移籍したフェローの松岡陽子氏が就任する。

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 パナソニックは2020年2月26日、同年4月1日付で実施する役員人事と組織変更について発表した。執行役員体制の業務担当にほぼ変更はなく、各カンパニーの経営体制でも大きな変更はない。

 同社は1年前の2019年4月に、社内カンパニー数を従来の4社から7社にするなど大幅な組織変更を実施している。その成果を見極めるために、今回の組織変更は大幅なものにならなかったとみられる。

 織変更のポイントは3つある。1つ目は、アプラインス社傘下のパナソニック アプライアンス アジアパシフィック社(マレーシア)の解消である。アジア・オセアニア地域での事業推進体制の再編と商品力強化を推進するために、同社の開発・製造機能を事業部へ移管する。また、販売会社のマネジメント機能は「海外マーケティング本部」へ移管する。これにより同社を発展的に解消する。

 2つ目は、事業の変革を支える、生産性向上やリーダーづくり、組織風土改革、リスクマネジメントを可能にする人事戦略に向けた、コーポレート戦略本部とプロフェッショナルビジネスサポート部門の組織変更だ。コーポレート戦略本部の傘下にリソースマネジメントの策定などを担う機能を残した上で、プロフェッショナルビジネスサポート部門の傘下に、人材獲得・配置・報酬およびエンゲージメント全体の戦略策定と制度・仕組みの構築を担う「戦略人事部」、労使関係、労働政策および労働基盤整備を担う「労政部」を新設する。これに伴い、コーポレート戦略本部傘下の「人材戦略部」とプロフェッショナルビジネスサポート部門傘下の「人事労政部」を発展的に解消する。

 3つ目は、イノベーション推進部門における組織変更である。まず、新規部署として、ユーザーファーストを基軸とした「くらしアップデート事業」の創出と新たな事業および技術フレームワークを構築・具現化する目的で「くらしアップデート推進本部」を新設する。くらしアップデート推進本部長には、2019年10月にグーグル(Google)米国本社から移籍する形で入社したフェローの松岡陽子氏が就任する。

 次に、デジタル・AI技術、マテリアル・デバイス技術の融合による世界レベルの技術・ソリューション創出、及び全社共通技術の持続的な蓄積と進化、技術起点の事業創出を加速させる目的で「ビジネスイノベーション本部」と「テクノロジーイノベーション本部」を統合し「テクノロジー本部」を新設する。テクノロジー本部長には小原英夫氏が就任する。小原氏は、これまでも務めてきたイノベーション推進部門傘下のマニュファクチャリングイノベーション本部の本部長も兼任する。

 ビジネスイノベーション本部長を務めてきた馬場渉氏は、引き続きコーポレートイノベーション担当参与の業務を継続する。また、今回の組織変更に合わせてイノベーション推進部門に設置される「環境エネルギー事業担当」にも就任する。この役職は、環境エネルギー分野を次代の事業の柱に育むべく、全社横断的な取り組みを推進するものだという。なお、これまで兼任してきた「パナソニックβ担当参与」の機能については、松岡氏が就任するくらしアップデート推進本部長に引き継がれるとみられる。

 テクノロジーイノベーション本部を務めてきた相澤将徒氏は、テクノロジー本部内に新設されるマテリアル応用技術センターの所長に就任する。

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