スマートグリッパーや機械学習機能搭載のロボットピースピッキングシステム:FAニュース
オカムラは、RightHand Roboticsのロボットピースピッキングシステム「RightPick2」の国内販売を開始する。スマートグリッパーや機械学習機能などを搭載し、物流施設で作業者や既存の物流システム機器と連携できる。
オカムラは2020年2月4日、RightHand Roboticsのロボットピースピッキングシステム「RightPick2(ライトピックツー)」の国内販売を同月より開始すると発表した。同社の搬送機器や倉庫管理システムと連携させることで、物流システムの統合ソリューションの提供が可能になるという。
RightPick2は、物流施設で作業者や既存の物流システム機器と連携可能なピッキングシステム。スマートグリッパー、コンピュータビジョン、制御ソフト、ML(機械学習)により、信頼性の高い自動化に対応する。
学習済みモデルを実装し、初めて扱う商品でもピッキングができる。また、機械学習による自律ピッキングが可能で、取扱商品のマスター登録を不要にした。日々のピッキング作業から学習して定期的にモデルを更新するため、ピッキング精度が向上する。
第5世代のインテリジェントグリッパーは、統合センシング、ビジョンサブシステム、ロボットアーム、プロセッサを搭載。真空吸着カップと3本の指を組み合わせた、独自の形状を採用している。ロボットアームが高速で動作しても安定的につかむことができ、柔らかく変形する物や異形物も素早く丁寧に扱える。
ピッキング対象物の重量は最大2kg、許容サイズは10〜300mm、ピック速度は1時間当たり最大1000個。ロボットアームは、協働ロボット「UR5e」または「UR10e」から選択できる。他に、Intel RealSense対応の深度カメラ「D415」を搭載する。
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