工場にも働き方改革を、作業者の環境を守る小規模騒音対策の意義:日本ものづくりワールド 2020
岐阜プラスチック工業は「日本ものづくりワールド 2020」(会期:2020年2月26〜28日/場所:幕張メッセ)内の「第2回 工場設備・備品展(FacTex)」に出展し、同社の騒音対策パネル「テクセルSAINT」による、小規模騒音対策の意義を訴えた。
岐阜プラスチック工業は「日本ものづくりワールド 2020」(会期:2020年2月26〜28日/場所:幕張メッセ)内の「第2回 工場設備・備品展(FacTex)」に出展し、同社の騒音対策パネル「テクセルSAINT」による、小規模騒音対策の意義を訴えた。
働き方改革で工場内騒音対策も加速
働き方改革が叫ばれる中で、工場でも作業者の環境改善への取り組みが進みつつある。その一環として騒音対策の強化が進んでいる。「以前は工場の騒音対策といえば、工場の音を外に出さないということが主な目的だった。しかし、働き方改革などが注目を集める中で、工場の作業者の環境を守る意味での騒音対策が増えてきている」と岐阜プラスチック工業 TECCELL事業部 TECCELL特販責任者の藤井啓幸氏は述べる。
工場から外に騒音を出さない騒音対策では、大型の設備が必要な場合が多かった。一方で、工場内で騒音を抑える騒音対策では、騒音の発生源をコンパクトに覆い、吸音することが求められる。そこで岐阜プラスチック工業では、熱可塑性樹脂による連続成形技術から誕生したハニカムコア材「TECCELL」を用いた騒音対策パネル「テクセルSAINT」を用意し、工場内騒音対策として提案を進めている。
「TECCELL」は高強度でありながら軽量で加工しやすいことが特徴で、同素材による「テクセルSAINT」は鋼板の約3分の1の軽さを実現。さらに機械騒音に多い中音域の吸音に最適な特性を持つ。藤井氏は「テクセルSAINTは軽さや加工しやすさも工場に向いている。現場で加工してブロワーやコンプレッサーなど音の発生源を直接覆うことができる他、ライン変更などがあってもすぐに作り直せる」と利点を訴えている。
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