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データムを必要とする幾何公差【その5】〜位置公差の位置度〜産機設計者が解説「公差計算・公差解析」(12)(4/4 ページ)

機械メーカーで機械設計者として長年従事し、現在は3D CAD運用や公差設計/解析を推進する筆者が公差計算や公差解析、幾何公差について解説する連載。第12回は「位置公差」のうち「位置度」について取り上げる。

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位置度の測定方法

 測定方法は以下の通りです。

  1. 3次元測定器による測定
  2. 測定ゲージや検査ゲージによる測定

 ゲージ(Gauge)ですが、例えば測定する製品用に作られた「穴位置確認ゲージ」を使用すれば、穴と穴の距離を測定することが可能です。

参考:「C面見本」を購入しました

C面見本
C面見本(ダイヤ精機)[クリックで拡大]

 製図の授業から現在に至るまで、「面取り」指示は当たり前のように使用しています。しかし、筆者が知る限り「見本」はありませんでした。部品図設計では、「エッジ」「糸面」の指示の頻度は高いのですが、「糸面ってどれくらい」といわれても、目視で確認できる、手で触って確認できるものはなかったのです。

 あるとき、ダイヤ精機の代表取締役社長である諏訪貴子から「糸面取り、面取りの見本を作りました。以前は職人さんの感覚に頼っていましたが、若手が増えてきたので、“見える化”しました」との連絡をいただきました。そして、この社内向け見本を「外販する」というので早速購入したというわけです。

 若手の設計者や製造担当者のために、この見える化は効果があります。デジタルも重要ですが、見て、触って、理解する“アナログ”の感覚も重要です。教育用ツールとして、おススメです。



 次回は、最大実体公差について取り上げます。お楽しみに! (次回に続く

Profile

土橋美博(どばし・よしひろ)

1964年生まれ。25年間、半導体組み立て関連装置メーカーで設計・営業・3次元CAD推進を行う。現在、液晶パネル製造装置を主体に手掛ける株式会社飯沼ゲージ製作所で3次元CADを中心としたデジタルプロセスエンジニアリングの構築を推進する。ソリッドワークス・ジャパンユーザーグループ(SWJUG)の代表リーダー・事務局も務める。



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