プロジェクト始動から5年、実物大「動くガンダム」の情報がついに解禁:ロボット開発ニュース(2/2 ページ)
ガンダム GLOBAL CHALLENGEとEvolving Gは、18mの実物大「動くガンダム」を展示する施設「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」を横浜市の山下ふ頭にオープンすると発表した。
「リアルガンダム」の実現につなげる、ガンダムシミュレーターを公開
さらに会見では、東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授 岡田彗氏が開発した「GGCリサーチオープンシミュレーター」が紹介された。実際のロボットに適用するソフトウェアの開発をシミュレーション環境下で行うためのシミュレーターで、オープン化により世界中のロボット研究者や学生が人間型ロボット開発の研究に役立てられるようになった。
岡田氏は「研究キャリアのはじめに『ガンダムのようにかっこいいロボットを作りたい』と志していた研究者も、やがてできることの限界に気付き、『かっこいいロボット』の開発を諦めてしまう。シミュレーターを使えば、『かっこよく』立ち上がる、『かっこよく』空を飛ぶという動作をパラメーターで指定し、シミュレーション環境下でテストできる。ガンダムのようなロボットの開発を目指す、世界中の研究者の手助けにつながれば幸いだ。また、研究者以外の人にとっても、ロボット工学に興味を持つきっかけとなれば嬉しい」と語った。
また、GGC 代表理事 宮河恭夫氏は、GUNDAM FACTORY YOKOHAMAについて「各分野のプロフェッショナルが『夢を持ち続けること』『可能性に挑むこと』『課題を発見し、それを克服して進化すること』の3つのテーマを軸として開発に挑戦している。ガンダムファンからはいろいろな反応があると思うが、本プロジェクトを、40周年を迎えたガンダムの、1つの成長の段階だと捉えてほしい」と語った。
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