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品質不良、納期遅延による賠償リスクをカバーする特約、東京海上日動から:製造マネジメントニュース
東京海上日動火災保険は2019年12月25日、納品した部品や原材料の欠陥、仕様不適合による回収費用などを補償する「品質不良・納期遅延損害担保特約」を2020年1月から発売すると発表した。
東京海上日動火災保険は2019年12月25日、納品した部品や原材料の欠陥、仕様不適合による回収費用などを補償する「品質不良・納期遅延損害担保特約」を2020年1月から発売すると発表した。
東京海上日動リスクコンサルティングが実施したアンケートによると、製造業企業の約6割が「製品、サービスの欠陥」を特に重視するリスクとして挙げたという。納品した製品の仕様不適合や納期遅延による損害賠償リスクや、不良品の回収や代替品の再製造に関するリスクについて補償することは、「社会的なニーズが高まっている」(東京海上日動)とする。
従来の「生産物賠償責任保険(PL保険)」は、被保険者の製品などが原因となった対人、対物事故によって生じた損害賠償リスクをカバーするが、製品リコールで発生した回収費用や納期遅延による顧客からの賠償リスクなどはカバーできなかった。同特約はこれらリスクをカバーするもので、PL保険に加入している顧客向けに任意で提供する。
製品の欠陥、仕様不適合や、製造設備の故障により納期遅延が生じた場合など、取引先やユーザーから受ける賠償リスクを補償する。また、納品した部品や原材料に欠陥、仕様不適合が生じた場合に、事故の発生や拡大を防ぐ目的で納品先からの回収費用や代替品の製造費用が生じた場合もそれら費用を補償する。
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