12時間400円の自動車保険、若者の“ちょっと借りて運転”を補償:モビリティサービス
損害保険ジャパン日本興亜は2018年8月21日、12時間単位で加入できる自動車保険「乗るピタ!」を開発したと発表した。友人や家族からクルマを借りて出掛けるなど、若年層に多い自動車を一時的に使う場面の補償に対応する製品となる。スマートフォンやPCでの簡単な手続きで、12時間400円から自動車保険に加入できる。2019年1月から提供を開始する。
損害保険ジャパン日本興亜は2018年8月21日、12時間単位で加入できる自動車保険「乗るピタ!」を開発したと発表した。友人や家族からクルマを借りて出掛けるなど、若年層に多い自動車を一時的に使う場面の補償に対応する製品となる。スマートフォンやPCでの簡単な手続きで、12時間400円から自動車保険に加入できる。2019年1月から提供を開始する。
これまで、1日単位で加入できる自動車保険は提供されてきたが、12時間単位での提供は「損害保険会社として初」(損害保険ジャパン日本興亜)だとしている。少子高齢化に伴う若年層の人口減少や、若年層の自動車保有率の低下が進んでいる中、「帰省した時に親のクルマを借りて出掛けたい」「友人のクルマで出掛けている時に運転を代わってあげたい」といった一時的な利用シーンが増えている。これを受けて、12時間〜7日間の保険期間で手軽に加入できる保険を開発した。
同社が既に提供している「ドライバー保険」に「時間単位型ドライバー保険特約」をセットした製品となる。補償の対象となるのは被保険者が借りて運転する自家用車であり、クルマを運転する本人またはその配偶者が所有する自動車や、法人の所有車、レンタカーなどは対象外となる。補償内容に応じて、12時間の保険料が400円、1200円、1600円の3つのプランが設定されている。
全てのプランで、対人対物賠償責任保険の補償が無制限となる他、車両が走行不能になった時のロードアシスタンス特約が利用できる。また、最も安いプランを除き、借りている自動車の補償として300万円までの車両復旧費用特約がつく。最上位のプランでは、借りている自動車が事故にあった時の代車費用も補償される。
同社は、クルマを所有しないが運転はする若者向けにサービスを強化している。2018年1月からはドライバーの運転特性と安全運転度合いの計測が可能な無料のスマートフォンアプリの提供を始めた。自動車保険に加入する前に、このアプリで安全運転の実績を記録することで、新規加入時に最大20%の自動車保険料の割引が受けられるというもの。若年層が自動車の保有を控える理由の1つである、自動車保険に加入するハードルを下げる取り組みだ。
関連記事
- 安全運転ならトヨタ車で保険料を割引、2018年夏発売の新型「クラウン」から広がる
トヨタ自動車とあいおいニッセイ同和損害保険は、毎月の安全運転の度合いを反映して、保険料のうち運転分保険料の最大80%を割り引くテレマティクス自動車保険を開発した。 - トヨタが米国でテレマティクス保険、人工知能の活用も視野に
あいおいニッセイ同和損害保険とトヨタ自動車らは、米国でテレマティクス自動車保険を開発、提供する新会社を設立した。2016年秋から試験的にサービスを展開し、2017年から本格的な事業として動き出す。各社のノウハウを融合し、新たな保険サービスの開発を支援する。 - 自動車保険の新規加入時から料金最大2割引も、国内初のテレマティクス保険
損害保険ジャパン日本興亜は、スマートフォンアプリを用いた運転診断結果に応じて自動車保険料を最大20%割引く「テレマティクス保険」を開発したと発表した。同保険に対応するスマートフォンアプリを2017年8月から提供し、同年内に保険商品本体の販売を開始する予定だ。 - 自動車保険のビジネスモデルを自動運転車が破壊する――格付け会社が予測
格付け会社のMoody’s(ムーディーズ)は、自動運転車の普及によって自動車保険会社のビジネスモデルが大きな影響を受けるだろうという見通しを発表した。 - コネクテッドカーのセキュリティで業務提携、東京海上日動とホワイトモーション
東京海上日動火災保険とWHITE MOTION(ホワイトモーション)は、自動車のサイバーセキュリティ分野で業務提携した。 - 個人間カーシェアで維持費を最大98%まかなえた、有利なのはミニバン
ディー・エヌ・エー(DeNA)が提供する個人間カーシェアサービス「Anyca(エニカ)」は、2017年度に利用された車種の維持費軽減率ランキングを公開した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.