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アディティブマニュファクチャリングの品質保証に関する初の規格書3Dプリンタニュース

第三者認証機関であるTUV SUDの日本法人であるテュフズードジャパンは、アディティブマニュファクチャリング(AM)の品質保証を扱う初の規格書「DIN SPEC 17071」について発表。仕様策定にはテュフズードの他、ドイツ鉄道、MT Aerospace、シーメンス・モビリティが携わった。

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 第三者認証機関であるTUV SUD(テュフズード)の日本法人であるテュフズードジャパンは2019年12月13日、アディティブマニュファクチャリング(AM)の品質保証を扱う初の規格書「DIN SPEC 17071」について発表。Beuth publishing houseで無償ダウンロード可能だという(「DIN SPEC 17071」で検索)。

 DIN SPEC 17071は、AMに関連するシステム、材料、プロセス、従業員に対する要求を標準化した規格書である。AM製造に関わる事業者は、AM事業リスクの極小化、産業用途向けAM生産体制構築の際に、DIN SPEC 17071を活用できる。Deutsche Bahn(ドイツ鉄道)、MT Aerospace、Siemens Mobility(シーメンス・モビリティ)、テュフズードが仕様策定に携わった。

 産業用途向けAM生産体制の構築に際し、これまで「該当する規格が存在しない」「AM技術の成熟度が初期段階である」「検証された手法に沿った経験値が不足している」といった課題に直面するケースが少なくなかった。同時に、AM量産体制の実現に加え、AM製品の品質についても課題として挙げられることが多かった。また、AM製造の適用が特に進む航空/宇宙、鉄道、メディカル分野などの設計において、標準化された強度や寸法はとても重要な要素といえる。

 AM製造事業者は、DIN SPEC 17071を活用することで、AM事業リスクの極小化、産業用途向けAM生産体制の構築といった、従来数年を要していた作業をわずか6カ月間で実現することも可能だという。DIN SPEC 17071には、AM部品およびAM製品の品質要求に関する内容も含まれており、既存の品質管理システムへ追加実装が行いやすい。そして、必要十分かつ信頼性のある要求仕様の準備を助け、AM材料メーカーおよびAM受託製造メーカーとの協業促進においてもDIN SPEC 17071が役立つとしている。

 AMの品質保証については、従来200以上の不確定要素を考慮する必要があったが、DIN SPEC 17071により、その数を大幅に削減。製品に依存する個別要求への適合についても、決められた方法や想定可能な方法を用いて達成可能だとし、その結果、AM部品サプライヤーに対する監査の数を減らしたり、AM部品調達の仕組みを単純化したりといったメリットが期待できるという。

 なお、DIN SPEC 17071で定める仕様は、産業間共通で利用できる設計がなされており、ISOやASTMにおける該当規格のベースとしての役割も果たすとしている。

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