74.5%が業務コミュニケーションツールでストレスを感じたことが「ある」:キャリアニュース
ヌーラボが「メンションハラスメント」に関する調査結果を発表した。仕事で使用するコミュニケーションツールで、通知に関連するストレスを感じたことが「ある」と74.5%が回答した。また、送信側より受信側の方がより多くストレスを感じていた。
プロジェクト管理ツール「Backlog(バックログ)」を運営するヌーラボは、2019年12月3日、「メンションハラスメント」に関する調査結果を発表した。
同調査はBacklogの利用者を対象としたもので、808件の有効回答が得られた。この調査でのメンションハラスメントは、業務コミュニケーションツールでの通知に関するハラスメントをさす。
はじめに、仕事で使用するコミュニケーションツールで、通知に関連するストレスを感じたことがあるかを尋ねた。その結果、74.5%が「ある」と回答した。
ストレスを感じたことが「ある」と回答した人に、ストレスを感じた具体的な理由を尋ねたところ、「プライベートの時間に通知が来て、仕事モードになった」(受信側、56.6%)が最も多かった。
続いて、「プライベートの時間に通知が来て、返信せざるを得なかった」(受信側、48.3%)、「あまり関係のない通知に時間が取られた」(受信側、46.3%)、「集中したいときに集中が削がれた」「通知が多すぎて大事な通知を見逃した」(いずれも受信側、同率42.7%)、「相手が通知をストレスに思わないか、通知を送る前にためらった」(送信側、41.9%)となっている。
通知に関するストレスは送信側、受信側双方が感じていたが、送信側よりも受信側としてストレスを感じる傾向が見られた。特に「プライベートの時間」に受け取った通知にストレスを感じやすいことが明らかになった。このことから、「ビジネスでどのツールを使うか」よりも、通知機能の使われ方がストレスに影響すると言えそうだ。
他のハラスメント同様「受けた方が色濃く覚えている」
次に、「メンションハラスメントと聞いて思い出すエピソード」を任意のフリー入力形式で尋ねて、エピソードを「受信側」「送信側」「どちらも」で分類した。その結果、「送信側」が9.5%、「受信側」は70.9%、「どちらも」が19.6%で、圧倒的に「受信側」が多かった。通知に関するストレスを感じた経験に当てはまる項目を選択式で回答してもらった際は、ここまで大きな差はなかったことから、他の多くのハラスメントのように、メンションハラスメントも「受けた方が色濃く覚えているもの」であることがうかがえる。
寄せられた具体的なエピソードには、「土日祝日、長期休暇中も関係なく、上長、同僚からメンションや個別連絡がある」「上司から、特に緊急ではないのに休暇中にメンション通知で業務依頼があった」「案件に絡む人を全てメンションに入れる人がいて、重要なのかそうじゃないのか分からなくなる」などがあった。
次に、休暇中にモバイル端末で通知を受け取る際に、ストレスを感じたことがあるかを「メール」「業務ツール」「個人SNS」の連絡手段ごとに尋ねた。その結果、「ストレスを感じることがよくある」「たまにある」の合計が最も多かったのは「業務ツール」だった(「よくある」が18.9%、「たまにある」が40.3%で合計59.2%)。
「メール」は「よくある」「たまにある」の合計が50.7%だった。
通知に関するストレスを減らすための対策についても尋ねた。受信側と送信側、どちらが気をつけるのが効果的だと思うかという質問に、選択式で回答してもらったところ、「どちらも気をつける」(44.9%)が最も多かった。続いて、「受信側が気を付ける」(31.9%)、「送信側が気を付ける」(17.3%)となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 転職で「嫁ブロック」発動。意見を聞き入れるべき? 説得すべき?
オートモーティブ・ジョブズの自動車業界採用アナリスト 関寺庸平が、キャリアに関するお悩みにお答えします。今回のお悩みは「嫁ブロック」です。 - 従業員のキャリア形成を支援する10社を表彰――グッドキャリア企業アワード
厚生労働省が「グッドキャリア企業アワード2019」の表彰式を開催した。従業員の自律的なキャリア形成を支援する企業として、大賞5社とイノベーション賞5社が表彰された。 - 自動車、輸送用機器業界の給与満足度ランキング、1位はデンソー
企業口コミサイト「キャリコネ」が「自動車、輸送用機器業界の給与の満足度が高い企業ランキング」を発表した。1位は自動車部品メーカーの「デンソー」だった。 - 福利厚生は「何を」チェックするべき?
転職時に福利厚生を重視するケースが増え、企業側も充実を図ろうとしている。さまざまな福利厚生があるなかで、具体的にどのようなことに着目して転職先を検討すべきか、転職コンサルタントに話を聞いた。 - ついに決まった事業撤退。そのとき、製造業エンジニアの身の振り方は?
大手メーカーの事業撤退を報じるニュースが珍しくなくなってきた昨今。起こってほしくない事業撤退ですが、逆境をポジティブにとらえることでチャンスに変えた製造業エンジニアもいるのです。