ニュース
量子コンピュータ活用をメニュー化して提供するサービス開始:製造ITニュース
ザイナスは、量子コンピュータの活用方法をメニュー化して提供する「Go Quantum」サービスの提供を開始した。ユーザーの業務分析と量子コンピュータ活用のレポート、システムで活用するためのコードを提供する。
ザイナスは2019年11月22日、量子コンピュータの活用方法をメニュー化して提供する「Go Quantum」サービスの提供を開始した。ユーザーの業務分析と量子コンピュータ活用のレポート、システムで活用するためのコードを59万円(税別)から提供する。なお、量子コンピュータ利用料金、および業務システムの構築費用は含まれない。
同サービスはMDRとのパートナーシップでの取り組みを基に、量子コンピュータの活用をメニュー化したものだ。企業向けおよび教育機関向けのメニューを用意している。
企業向けのメニューは、運送ルートなどの「最適経路の作成」、ファミレスや大型店舗などにおけるアルバイトの複雑な勤務形態に対応する「シフト勤務表作成」、売り上げデータや在庫データなどから集合の見える化を行う「クラスタ化」、機械設備などの「稼働率最大化」、およびアンテナなどの範囲がある設備の「最適配置」などだ。
教育機関向けには、量子コンピュータの概要説明、平面地図を色分けする「四色定理」、9×9の正方形パズル「ナンバープレース」、およびクラス内の生徒の特徴による「グループ分け」などのメニューを提供する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 量子コンピュータって実際のところ何? NECもアニーリングに注力
NECは2019年1月16日、報道陣を対象として量子コンピュータに関する勉強会を開催し、同社が注力する超伝導パラメトロン素子を活用した量子アニーリングマシンの特徴と優位性を訴求した。同社は同マシンについて2023年の実用化を目指す方針だ。 - 量子コンピューティングは製造業でも活用進む、その可能性と現実
次世代のコンピューティング技術として注目を集める「量子コンピュータ」。製造業にとっての量子コンピュータの可能性について、ザイナス イノベーション事業部 部長で量子計算コンサルタントの畔上文昭氏に、製造業での量子コンピューティング技術の活用動向と現実について話を聞いた。 - 量子コンピュータでなぜAIは進化するのか、全ての鍵は「最適化問題」
「CEATEC JAPAN 2017」の自動運転技術に関するカンファレンスで、東北大学大学院 准教授の大関真之氏が登壇し、「量子アニーリングが拓く機械学習と計算技術の新時代」をテーマに講演を行った。 - 生産計画など複雑な“組み合わせ問題”を解決、量子コンピューティングの力
富士通は2019年5月14日、同社のユーザーイベントである「富士通フォーラム2019 東京」(2019年5月16〜17日、東京国際フォーラム)の内覧会を実施。その中で量子コンピューティング技術を疑似的に応用した「デジタルアニーラ」への取り組みを紹介した。 - 組み合わせ最適化問題をAWSで高速処理、東芝デジタルが期間限定で無償公開
東芝デジタルソリューションズは2019年7月17日、大規模組み合わせ最適化問題を高速に処理するソフトウェア「シミュレーテッド分岐マシン(Simulated Bifurcation Machine)」をAWS(アマゾンウェブサービス)のマーケットプレース上で公開したと発表した。2019年10月末までの期間限定で、PoC(概念検証)版として無償公開されている。 - 量子コンピュータで平均28%削減、OKIが製造現場の動線効率化で
OKIとOKIデータは2019年9月5日、OKIデータのLED統括工場においてD-Waveの量子コンピュータを活用し作業員の動線効率化に成功したと発表した。半導体製造装置の最適配置により、作業員の移動距離を28%短縮できたという。