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量子コンピュータ活用をメニュー化して提供するサービス開始:製造ITニュース
ザイナスは、量子コンピュータの活用方法をメニュー化して提供する「Go Quantum」サービスの提供を開始した。ユーザーの業務分析と量子コンピュータ活用のレポート、システムで活用するためのコードを提供する。
ザイナスは2019年11月22日、量子コンピュータの活用方法をメニュー化して提供する「Go Quantum」サービスの提供を開始した。ユーザーの業務分析と量子コンピュータ活用のレポート、システムで活用するためのコードを59万円(税別)から提供する。なお、量子コンピュータ利用料金、および業務システムの構築費用は含まれない。
同サービスはMDRとのパートナーシップでの取り組みを基に、量子コンピュータの活用をメニュー化したものだ。企業向けおよび教育機関向けのメニューを用意している。
企業向けのメニューは、運送ルートなどの「最適経路の作成」、ファミレスや大型店舗などにおけるアルバイトの複雑な勤務形態に対応する「シフト勤務表作成」、売り上げデータや在庫データなどから集合の見える化を行う「クラスタ化」、機械設備などの「稼働率最大化」、およびアンテナなどの範囲がある設備の「最適配置」などだ。
教育機関向けには、量子コンピュータの概要説明、平面地図を色分けする「四色定理」、9×9の正方形パズル「ナンバープレース」、およびクラス内の生徒の特徴による「グループ分け」などのメニューを提供する。
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