壊れにくく直しやすいクルマの保険料割り引き、軽自動車でもスタート:車両デザイン
ダイハツ工業とあいおいニッセイ同和損害保険は2019年12月2日、2020年1月から軽自動車「タント」に車両保険料10%割引きを適用すると発表した。
ダイハツ工業とあいおいニッセイ同和損害保険は2019年12月2日、2020年1月から軽自動車「タント」に車両保険料10%割引きを適用すると発表した。
予防安全機能の進化に加えて、衝突後の壊れにくさや修理しやすさの改善が進んだことから、耐損傷性・修理性割り引き「ドーン!とおまかせ」の対象となった。同割引きは2000年にスタートし、過去40車種に適用した実績があるが、軽自動車としては初めて適用する。これにより、ユーザーの維持費や、事故時の修理費低減を図る。両社は、2020年1月1日以降が始期となる自動車保険で軽自動車にも型式別料率クラスが導入されることを踏まえて、同割引き適用の検討を進めてきた。
あいおいニッセイ同和損保は、自動車メーカーの要請に応じて子会社であるあいおいニッセイ同和自動車研究所が保有する衝突実験施設で新型車の壊れにくさと修理しやすさを評価している。過去の事故のデータなども基に、評価を自動車メーカーにフィードバックする。ダイハツ工業は、車台やパワートレイン、電子プラットフォームなどを全面刷新する取り組み「DNGA(Daihatsu New Grobal Architecture)」に対策を織り込み、タントを製品化した。これにより、車両保険料割り引きの対象となった。対象となる方式は「LA650S」「LA660S」だ。
DNGAには、高額な部品を損傷しない部位に配置することや、簡便で廉価な修理方法の提供と部品供給を反映した。衝突時に破損しにくいエンジンルーム後方に部品を配置した他、ラジエーターにプロテクターを追加し、トランスミッションの損傷を抑えるなど、さまざまな工夫を施したという。
壊れにくさや修理しやすさの改善は、修理費や保険料の低減だけでなく、損傷範囲を縮小することによる交換部品の削減と廃棄部品の減少、自動車修理工場における作業負荷軽減、塗装溶剤など環境負荷物質の排出削減にもつながるとしている。
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