CFDソリューションの新バージョンを発表:CAEニュース
エムエスシーソフトウェアは、CFDソリューション「STREAM/熱設計PAC」「scFLOW」「scPOST」の新バージョン「V2020」を発表した。マルチフィジックス、混相流機能を強化している。
エムエスシーソフトウェアは2019年11月15日、CFDソリューション「STREAM/熱設計PAC」「scFLOW」「scPOST」の新バージョン「V2020」を発表した。マルチフィジックス、混相流機能を強化し、よりリアルなCFDシミュレーションを目指した。
新バージョンでは、scFLOW環境でより詳細に流体騒音解析ができる。scFLOWのプラグイン機能「scFLOW2Actran」により、同社の音響解析ソフトウェア「Actran」のGUIを介さず、scFLOWの操作のみで流体騒音解析ができる。効率的に連成解析を進められるため、エンジニアリングタイムを短縮できる。
また、MSC CoSim Engineを介して、同社の「MSC Nastran」「Marc」「Adams」といった製品群とより密接に連携。scPOSTでは、1つの画面に構造解析、機構解析、音響解析で得られた両方の結果が表示・操作されるため、リアルで力強い描画を作成できる。
さらに、熱経路を視覚化するHeatPathViewから、モデルを1-Dシミュレーションツールに継承できるようにした。熱問題の検討だけでなく、機構や電気など他の1-Dシミュレーション解析と連携し、包括的に製品の解析モデルを構築できる。
scFLOW V2020には、DEMとCFDの連成機能を初搭載。先行して搭載されていたSTREAMも、V2020で強化された。CFD解析の有無にかかわらず、粒子、流体、固体間熱移動やフィルターの解析が実行できる。また、MSC CoSim Engineを用いて、構造解析や機構解析にDEM-CFD解析を接続できる。
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