3D CADを自動でAR、MR化するソリューションがiPadに対応:VRニュース
SB C&Sとホロラボは、3D CADやBIMをAR、MR向けに自動変換する「mixpace」のiPad対応版の提供を開始する。iPadへの対応で誰でも手軽に使え、多くの企業で導入しやすくなる。
SB C&Sとホロラボは2019年11月20日、3D CADやBIMをAR(拡張現実)、MR(複合現実)向けに自動変換する「mixpace(ミクスペース)」のiPad対応版の提供を同年12月3日から開始すると発表した。また、価格据え置きのまま、従来の契約で利用できるユーザー数を5ユーザーから10ユーザーに変更する。
mixpaceは、3D CADやBIMで作成した設計データを自動でAR、MRに変換する製造業、建設業向け可視化ソリューションだ。3D CADやBIMで作成したデータをアップロードすると、AR、MR対応デバイスで確認できるモデルに誰でも手軽に自動変換でき、作業効率が大幅に向上する。クラウドサービスも利用できる。
主に、設計、製造、建設、配置シミュレーション、施工、保守などでリアルスケール、デジタルモックアップでの活用が容易にでき、これまで手作業で何日もかかっていたAR、MR向けの変換作業が最短約10分で自動的に完了する。
オートデスクのAutodesk Forgeを採用しており、数十種類のファイルフォーマットに対応。オートデスクの3D CAD、BIMソフトウェアで活用できる各種データ形式のほか、一部対象外があるものの中間ファイル形式など主要なファイル形式に対応する。
変換されたデータは、日本マイクロフトが提供するクラウドプラットホームMicrosoft Azure上のセキュアなストレージに保存されるため、高い安全性を保持する。
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