デュアルコア搭載、最大1GHzで駆動するクロスオーバープロセッサを発表:組み込み開発ニュース
NXP Semiconductorsは、28nm FD-SOIプロセスを採用し、最大1GHzで駆動する新しいクロスオーバープロセッサ「i.MX RT1170」ファミリーを発表した。産業、IoT、車載アプリケーション向けエッジコンピューティングの性能向上に貢献する。
NXP Semiconductorsは2019年10月7日、28nm FD-SOIプロセスを採用し、最大1GHzで駆動する新しいクロスオーバープロセッサ「i.MX RT1170ファミリー」を発表した。高性能コアと高電力効率コアを組み合わせたデュアルコアシステムを採用し、産業、IoT(モノのインターネット)、車載アプリケーション向けエッジコンピューティングの性能向上に貢献する。
i.MX RT1170は、高性能のArm Cortex-M7コア(最大動作1GHz)と高エネルギー効率のArm Cortex-M4(最大動作400MHz)を搭載したデュアルコアアーキテクチャを採用。Cortex-M7には512KBのTCM(密結合メモリ)付きのオンチップ2MB SRAM、Cortex-M4には256KBのTCMを統合する。さらに、2Dベクターグラフィックスコア、ピクセルプロセッシングパイプライン2Dグラフィックアクセラレータや、セキュアブートと暗号化エンジンなどを含む「EdgeLock 400A」セキュリティソリューションを搭載する。
オンチップメモリから実行しながら、割り込み応答時間は12ns、ベンチマークスコアはCoreMarkスコアで6468、DMIPSで2974を記録。独立した動作電力制御が可能で、アプリケーションの並列動作もしくは個々のコアをオフにした低電力動作など必要に応じた割り当てができる。
Cortex-M7コアは機械学習向け性能、音声向けエッジ推論、視覚、ジェスチャー認識、自然言語理解、データ分析、デジタルシグナルプロセッシング機能を強化。デュアルコアを活用して、自然言語処理機能による顔認識などの機械学習アプリケーションを並列駆動し、人間のようなユーザーインタラクションを創り出せる。
また、GPUとの組み合わせで没入感のあるグラフィックも作成可能で、スマートホーム、産業、車載コックピットアプリケーションへの適用も期待できる。
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