スバルがトヨタの関連会社に、AWD車や次期86/BRZを共同開発:製造マネジメントニュース
トヨタ自動車とSUBARU(スバル)は2019年9月27日、長期的提携関係の発展と強化に向けて、新たな業務資本提携に合意したと発表した。
トヨタ自動車とSUBARU(スバル)は2019年9月27日、長期的提携関係の発展と強化に向けて、新たな業務資本提携に合意したと発表した。
業務提携では、AWD(全輪駆動)モデルや「86/BRZ」の次期モデルの共同開発に取り組む。86/BRZは2012年の発売以降、全面改良は行われていなかった。トヨタ自動車 社長の豊田章男氏は「インプレッサでラリーの練習に励んでいた経験などから、スバルのAWD技術を肌で感じてきた。トヨタもWRCなどを通じAWDの技術を磨いている。『走る愉しさ』を追求してきた両社が、お互いの持つ強みを持ち寄り、更に関係を深めることで、CASEの時代に相応しい『もっといいクルマづくり』の可能性を追求していきたい」とコメントを寄せた。
また、スバルにおけるトヨタハイブリッドシステムの搭載車種を「クロストレック(日本名XV)」以外にも拡大する。さらに、コネクテッド領域での協調や自動運転分野での技術連携に取り組む。
資本提携は双方が株を持ち合う。トヨタは議決権比率20%に達するまでのスバルの株式数を取得する。トヨタの議決権比率は現状の16.83%から20%以上となり、スバルはトヨタ自動車の関連会社となる。スバルは、トヨタ自動車がスバル株式の取得に要した金額と同額(上限800億円)に相当する株式数を取得する。
両社は2005年に業務提携に合意し、北米でのスバルによる「カムリ」の受託生産、トヨタ自動車からスバルへ「ラクティス」「bB」の供給、86/BRZの共同開発などで協業に取り組んできた。また、2019年6月には、スバルのAWD技術とトヨタ自動車の電動化技術を活用したEV(電気自動車)専用プラットフォームとEVの開発に合意した。
関連記事
- スバルは新型レヴォーグに「持てる最先端技術を結集」、最後のEJ20型水平対向も
SUBARU(スバル)は2019年9月25日、「第46回東京モーターショー2019」(一般公開日:2019年10月24日〜11月4日、東京ビッグサイト他)において、「レヴォーグ」の新型車のプロトタイプを世界初公開すると発表した。 - トヨタの超小型EVは「オープン価格で販売」、電池活用まで事業を企画
トヨタ自動車は2019年6月7日、東京都内で会見を開き、電気自動車(EV)の普及戦略を説明した。超小型EVを活用した新たなビジネスモデルの構築や、さまざまなEVの低コストで効率的な開発とグローバル展開、電池の供給体制整備や電池の付加価値を最大限に生かすビジネスモデル構築などに取り組む。 - トヨタとスバルがEV専用プラットフォームを共同開発、まずはCセグSUVを製品化
トヨタ自動車とSUBARU(スバル)は2019年6月6日、電気自動車(EV)の専用プラットフォームとEVの共同開発について合意したと発表した。中大型乗用車向けのプラットフォームと、CセグメントのSUVタイプのEVを開発し、車両は両社のブランドで販売する。スバルはこれまでEVを独自開発する方針だったが、今回の合意を受けて共同開発にシフトする。技術、開発、調達などの面で効率化を図る。 - トヨタは電動化技術のシステムサプライヤーになる、「HVは賞味期限切れではない」
トヨタ自動車は2019年4月3日、車両の電動化技術について、トヨタ自動車が保有する特許実施権を無償で提供すると発表した。特許実施権の無償提供は2030年末まで。2020年末までとなっていた燃料電池車(FCV)の特許も無償公開を2030年末まで延長する。 - トヨタが新型4WDシステム投入、エンジン車は後輪左右独立のトルクベクタリング
トヨタ自動車は、エンジン車とハイブリッド車向けに新型4輪駆動(4WD)システムを開発したと発表した。 - ぬかるみで片輪が空回り! デフのおせっかい
左右のタイヤの回転数を上手に振り分けるディファレンシャル。でも路面抵抗が極端に低い状態になると? - アイスバーン上も楽々走行する4WDの仕組み
積雪時の走行でも安定して走れる4輪駆動車(4WD)には、構造や作動の異なるさまざま方式がある。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.