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グローバルでの経営情報の可視化に向け、クラウド版ERPを導入:製造IT導入事例
協和化学工業が、グローバルでの経営情報の可視化と業務効率化を推進するため、インフォアジャパンのプロセス製造業向けERP「Infor M3」のクラウド版を導入した。
インフォアジャパンは2019年8月7日、工業、医療向け化学製品の製造販売を手掛ける協和化学工業がプロセス製造業向けERP「Infor M3」のクラウド版を導入したと発表した。各拠点の販売、購買、在庫情報をクラウドで一元管理し、グローバルでの経営情報の可視化と業務効率化を進める。
協和化学工業では近年、工業用途製品を中心に海外での販売比率が高まっており、海外拠点との情報連携が必要となっていた。今回、オフコンの老朽化に合わせ、Infor M3の新規導入を決定。必要な機能がパッケージ化されていることや、単一システムで情報を一元化できることなどを評価した。
Infor M3の導入により、販売、購買、在庫管理をカバーする新しい業務プラットフォームを構築。2019年4月から国内の販売拠点で稼働を開始した。今後、海外の販売拠点にも順次導入し、グローバルで販売、購買、在庫情報を一元管理することで、海外拠点との情報連携や経営判断の迅速化を進める。他に、全社的な業務効率化を図るため、Infor M3による属人的な業務プロセスの標準化も進めている。
最終的には、販売、購買、在庫情報に加えてグローバルレベルで最適な需給調整を目指すなど、Infor M3を核にした経営情報の可視化と業務改善を計画している。
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