Waymoが自動運転データセットを無償公開、ラベリング済みでカメラとLiDARも連携:自動運転技術
Waymo(ウェイモ)は2019年8月21日、同社の自動運転車が集めたデータセットを研究者向けコミュニティーで無償公開すると発表した。
Waymo(ウェイモ)は2019年8月21日、同社の自動運転車が集めたデータセットを研究者向けコミュニティーで無償公開すると発表した(※)。
(※)関連リンク:Waymo Open Dataset
提供するデータセットは、ウェイモの自動運転車に搭載された高解像度のセンサーの情報で構成されている。ウェイモの開発車両は25カ所の都市で1000万マイル以上を自律走行した実績があり、交通量の多い都市部から郊外まで、昼夜、晴天から雨天まで、さまざまな環境がカバーされている。
ウェイモは「これまで研究用にリリースされた中で、最大で、最も豊富で多様な自動運転データセットの1つ」だとしている。データセットは今後も更新する予定で、コミュニティーからのフィードバックも受け付ける。
リリースされたデータセットには、1000の運転セグメントからのデータが含まれる。各セグメントは20秒間の連続走行をキャプチャーしている。センサー1つ当たり、10Hzで20万フレームに相当する。この連続映像によって、研究者は道路利用者の行動追跡や予測に関するモデルを開発できるようになる。また、データセットがカバーするのは、米国アリゾナ州フェニックス、ワシントン州カークランド、カリフォルニア州マウンテンビュー、サンフランシスコの走行データだ。
また、各セグメントは、ウェイモのLiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)とカメラ各5個から得た車両の周囲360度のデータを含む。データは車両や歩行者、自転車、標識についてラベリングされており、1200万の3Dラベルと、120万の2Dラベルをキャプチャーしている。
データセットのカメラとLiDARの情報は配置や時間同期について連携済みだ。ウェイモはカメラとLiDARの情報を融合した3次元環境認識モデルに取り組んでおり、ソフトウェアとハードウェアを含む自動運転システム全体を設計している。
ウェイモは「機械学習の研究ではデータへのアクセスによってアイデアが真のイノベーションに変わる」とコメント。自動運転車やコンピュータビジョン、ロボット工学などさまざまな分野で、ウェイモのデータセットが2次元および3次元の物体認識を進化させ、ドメイン適応や状況理解、行動予測の進歩に貢献する姿勢を示した。
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